ホラーが苦手だったクセメン・坂口涼太郎が「今までの自分をすべて注ぎ込んだ役」

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つのだじろうの同名作品をベースに、ホラーの巨匠・中田秀夫監督&シリーズ構成・乙一の最強タッグが新たな恐怖世界を作り出している、白石聖主演、フジテレビ系オトナの土ドラ『恐怖新聞』。

9月12日(土)放送の第3話のラストでは、ヒロイン・詩弦(白石)の隣人・片桐ともを(坂口涼太郎)が原作の主人公である“鬼形礼”だと判明し、ストーリーが急展開を見せた。

配役が決まる前から、片桐ともを=鬼形礼役には「坂口涼太郎くんみたいな中学生」をイメージしていたという中田監督。坂口は、そんな中田監督の絶大な信頼を受けながら、その個性を存分に発揮している。

9月19日(土)23時40分から放送される第4話を前に、物語のキーパーソンを演じる坂口涼太郎に今後の展開や撮影の舞台裏を聞いた。

<坂口涼太郎 インタビュー>

――原作の鬼形礼は恐怖新聞に翻弄される中学生で、死後、恐怖新聞の配達人になるという設定でした。ヒロインの詩弦(白石)の相談相手だと思っていた隣人・片桐が、「恐怖新聞」を象徴する人物だったという展開が衝撃的でしたね。

話が進むに連れてどんどん謎が解けていく刺激的な構成で、連続ドラマでなければできない仕掛けに満ちていて。台本を受け取った時から、本当にワクワクしていました。

僕自身は、視聴者の方や詩弦をミスリードしつつ、先につながるフックみたいなものを作りたいと思って、現場に入りました。

――映画「事故物件 怖い間取り」に続く中田監督作品ですが、もともとホラーはお好きだったんですか?

小学生の時、テレビでホラー作品…多分「学校の怪談」だったと思うんですが、とても怖い作品を見て、シャワーも浴びられなければお風呂も入れないくらいホラーが苦手になってしまったんです(笑)。でも「事故物件」を機に中田監督の作品を見て、ホラーの面白さに気付きました。

というのも、現場では、とてつもなく怖い台本を「どうやったらもっと怖くできるか」と、みんなが面白がって工夫を凝らしている。現場の楽しさを知ってしまったら、ほかの作品ではどんな表現をしているのか気になるようになったんです。

――監督からは役柄についてどんな話がありましたか?

中田監督からは役作りに関する明確なオーダーがあったわけではなかったので、まずは原作を読みました。ほかにも「オーメン」(1976年)や「エスター」(2009年)など、中田監督がインタビューで挙げていた名作ホラーを見てみたりしました。

ただ、衣装については監督と話し合いましたね。この作品に限らず、僕は、衣装合わせに自分がイメージした役柄っぽいワードローブを着て行くようにしているんです。今回は、真っ黒のダボッとした服で行きました。

監督との話し合いの中では、浴衣や着物などの和装という案もあったのですが、ちょっと宗教性も感じさせたいし、同時に片桐ともをは病人の設定なので、寝間着にも見えるようにしたいと。結局、少しオーバーサイズのシルエットの衣装に決まりました。

役を演じるにあたっては生活感を一切出したくなかったので、衣装にシワを作らないようにしたんですが、それが大変で。ロケの移動で車に乗る時にちょっとお尻を浮かして座ったり、筋トレみたいになっていたのが面白かったです。

衣装のシワの少なさは坂口の努力のたまものだ!

――衣装のほかに、役作りでこだわった点はありますか?

片桐ともをは、仏像の表情を意識していました。アルカイックスマイルといって、やさしさも冷たさも、いろいろな感情が表現できるんです。撮影が京都だったこともあり、京都や奈良にある僕のイメージに合った仏像に会いに行って、力をもらっていました。

そしてこれからは、笑顔だけではない、いろいろな表情で詩弦を追い詰めたり、寄り添ったり、詩弦をさまざまな感情にさせる存在になっていきます。

プロデューサーの後藤勝利さんは「鬼形礼は、最終話では“第7形態”まで進化する」と形容していましたが、本当にいろんな見せ方をしなきゃ面白くない、そのほうが絶対にドラマが面白くなると信じられる役でした。

でも、そのためには、僕自身がこれまでお芝居やダンス、歌などで経験してきたものや、いろいろな作品から吸収してきたものを、引き出しから出してこなければいけない。そういう意味では、僕自身が今までやってきたことをすべて注ぎ込んだ役になったと思います。

仏像にヒントをもらったアルカイックスマイルは“第1形態”

――詩弦役の白石聖さんの印象は?

白石さんとは、役の関係性を考えて、序盤はなるべくコミュニケーションを取らないようにしていました。僕としては、白石さんの心をどれだけ動かせるかが勝負だったので、本番を一番大切に考えてやっていきたいと思いまして。

その思いは、白石さんも同じだったように感じましたし、役柄同士の距離間に合わせて、最終的には僕たち自身も心が通じ合っていくところまで行けたのがすごくうれしかったです。今は、白石さんを相棒だと思っています。

――最後に、視聴者のみなさんにメッセージをお願いします。

これまでの物語には、みなさんが気付いていないようなところにまで伏線が張り巡らされているんですが、今後それが回収されて謎がどんどん明かされていきます。

例えば、5話を見たら、1話からもう見たくなると思うし、最終話を見たあとにもやっぱり最初に戻りたくなる。本当にいろんな仕掛けが隠されていますし、何度見ても新しい発見ができるのではないでしょうか。

僕たちキャストもスタッフも、どうやったら視聴者のみなさんを喜ばせられるか考え尽くしましたので、ぜひ、毎週『恐怖新聞』が届くのを楽しみに待っていただいて、配達を受け取っていただければと思います。

あと、SNSでも盛り上がっているようですが、僕もSNSでみなさんに楽しんでいただけるようにアイデアを練っていますので、そちらもぜひお楽しみに!