昭和に散ったファッション系死語の世界 ~とっくり~

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死語解説:とっくり[名詞]

とっくりセーターとも。いわゆるタートルネックと呼ばれる丸く高い襟を持ったセーターのこと。海外では亀が首を出すように着ることからタートルネックと呼ばれ、日本では首部分が長くくびれている形状がお酒を入れる徳利に似ていることから「とっくり」と呼ばれるようになった。

■時代背景

とっくり、すなわちタートルネックは、ジーパンなどと同じくもともとは労働者の作業着としての側面が強い服で、19世紀後半あたりに誕生したと言われている。首をすっぽり覆うタートルネックは過酷な環境で働く労働者を守ることに適していたそうな。
さらに起源を遡れば、中世の騎士の鎧の下に着るクロスアーマーがそのはじまりとも言われている。
それがだんだんとファッションとして取り入れられるようになり、1960年代ころからは海外でプレッピースタイルとして注目を集めた。以来、タートルネックは重要なファッションアイテムとなり、日本の若者たちにも広まっていったことが推測される。
日本にタートルネックがいつ入ってきたのかは定かではないが、オシャレなファッションアイテムを“とっくり”と呼んでしまうあたりに、なんとも言えない昭和のおおらかさを感じてしまう。

ただ、そんなオシャレなとっくりセーターだが、ある時期から男性が着るのをためらうようになってしまう事態が起こる。それが、かの有名な「ひとつウエノ男」である。詳細は説明しない。というよりできない。だが、男性諸君ならわかるだろう?