LINEとAmazonの法人サービスが連携 中小企業の「非計画購買」を支援

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ワークスモバイルジャパン(石黒豊社長)は8月31日、ビジネスチャットの「LINE WORKS」と法人・個人事業主向けECサイト「Amazonビジネス」が機能連携したことを発表した。これによりLINE WORKS上からAmazonビジネスへとシームレスにログインできるようになる。両者を活用することで調達・購買にかかる企業の負荷を軽減できる。

(右から)ワークスモバイルジャパン石黒豊社長、アマゾンジャパン 石橋憲人ディレクター

今回の連携は、8月に追加されたLINE WORKSの新機能「アプリディレクトリ」から「AmazonビジネスBot」を追加することで利用できる。アプリディレクトリは、LINE WORKS上で使用できるサードパーティー製のアプリケーションやBotをダウンロードでき、石黒社長は「これはいわゆるアプリのマーケットプレイス。サービスベンダーだけでなくSIerなどのインテグレーションパートナーもここから独自の機能を提供でき、ビジネスチャンスを広げられる。今回のAmazonビジネスとの連携はその第1弾だ」と説明する。

一方のAmazonビジネスは、法人や個人事業主などを対象としたECプラットフォーム。一般消費者向けのサービスとは異なり、承認フローの設定や購買データの管理、法人クレジットカード決済、法人割引など、企業の購買行動をサポートする機能をそろえる。アマゾンジャパンでAmazon Business事業本部事業本部長を務める石橋憲人ディレクターは「以前から従業員が自身の個人アカウントで会社の備品を購入し、後から精算するという利用シーンは多かった。Amazonビジネスではこのケースを企業の管理下に置くことでユーザーは経費を立て替る必要がなくなり、バックオフィス部門は全ての従業員の購買行動を一本化し業務削減できる」と強調する。

石橋ディレクターは「企業の購買行動には大まかに2種類に分けられる」と説明する。期間ごとに必要な備品を試算しあらかじめ大量購入する「計画購買」と、業務の中で突発的に必要になり従業員が立て替えて購入する「非計画購買」だ。今回の連携によって最もメリットを享受できるユースケースが非計画購買だという。非計画購買はその性質から購入者と経理担当者双方の業務が複雑になりやすい。ビジネスチャット上にAmazonビジネスの入り口を設置することで、非計画購買でもスムーズな購買行動が可能になる。

両社のサービスはともに企業の業態や規模を選ばないが、今回の連携により中小企業向け市場の開拓をより本格化させる。「LINE」に近いUIを持つLINE WORKSの特徴を生かすことで、飲食店や建築現場などモバイルデバイスの普及率が高い反面、ITに詳しい人材が少ない場所での活用が期待できるという。石黒社長は「日本のSMB(中小企業)層は厚く、もっと多くの企業にサービスを活用していただきたい。LINE WORKSがAmazonビジネスの入り口になれたことで、普段立ち仕事をしている方たちが急に必要になったものを手元のタブレットやスマホで手軽に購入できるようになった」とアピールした。(銭 君毅)