地下鉄駅すぐの人気店恋愛♡恋愛成就?道産素材のソフトクリーム屋さん

1日400本以上売れるという「幸せを呼ぶおいりソフトクリーム」が一躍話題となり、わずか2年で人気店となった「カラメル雑菓店」。
この店を訪れるインスタグラマーが後を絶たず、店先では常に、女性客がカラフルなソフトクリームをカメラにおさめています☆

人気ソフトクリームの考案者は魚屋さん!?目標は「道産牛乳のおいしさを伝えること」

魚の卸売りを行う「アツマル水産」社長の道又和寿さん。実は彼が、人気ソフトクリームの生みの親なんです。

小さいころからお菓子作りが好きだった道又さん。当時は男児がお菓子作りをすることは珍しく、魚を調理することも好きだったので、仕事は魚の卸売業への道を選びました。

その中で、新事業として、小さいころからの夢だったお菓子屋さんを開くことにしたんだそう。

道又さんのご両親は酪農業の家のご出身。なんと、道又さんの祖母の家は、クラーク博士とともに石川県から移住し入植した一家なんですって!

ご先祖様を大事にし、それを生かしきる場所がほしいと思ったこと、農家が親戚中にいて素材が全部揃っていること。
様々な思いや条件が重なり、「思い付きでやるなら1位をとってやろう」という思いで作ったのが、道産牛乳100%のソフトクリームでした。

最終的に目指すのは、北海道の牛乳のおいしさを伝えていくこと。
道産牛乳は脂肪分が多く甘みが強いため、ソフトクリーム作りに適しているんですって。
「ひと手間、ふた手間加えて、笑顔から感動まで導いていく食べ方を教えるのが仕事」と、道又さんは話します。

縁起菓子の「おいり」を使ったフォトジェニックソフトは「幸せを呼ぶ」

道又さんが理想のソフトクリームを作るためにまず加えたのが、道産のマスカルポーネチーズ。
ティラミスにも使われるマスカルポーネチーズを使うことで、懐かしさとコクを加えることができます。
牛乳とチーズの絶妙なバランスで、食べやすく飽きのこない味わいと食感になるんですって!

1番人気の「おいりソフト」☆
食感にアクセントを出すためにトッピングされたのが、この「おいり」というカラフルなお菓子。
口の中でふわっと溶ける不思議な食感がたまりません♡

「おいり」は香川県で6軒しか作っていない伝統的なお菓子で、偶然見ていたテレビ番組で知り、取り寄せてソフトクリームにトッピングしたんですって♪
ソフトクリームと合わせることで、何度でも食べたくなる味わいになります。

「おいり」は本来、結婚式のお祝い返しに使われるおめでたいお菓子。そういった由来から、「おいりソフト」で恋愛成就を願い、「幸せを呼ぶスイーツ」として人気が出たんですって♡

最近のスイーツの傾向は、韓国や渋谷から来ているものが多いのですが、「その先を追いかけていきたい」と、道又さんは意気込みます。
旬を先取りし、良い素材の話があったら回るようにしているんですって!

食材のエキスパートである道又さんが自分の右腕として信頼を寄せているのが、店長の金澤柊輝さん。
25歳という若さで、シェラトン北海道キロロリゾートなど有名ホテルで働き、和・洋・様々な料理で腕を磨いてきました。

当時の勤め先の料理長が作った夏野菜のパスタを食べ、素材の味だけで涙が出るくらいおいしかったことに感銘を受け、素材の味をどう生かすかと考えることは調理師として大切なことなのだと実感したそう。

素材をどうおいしく出すか、どう生かし切るかを考えるのはシェフ(金澤さん)の仕事。
その素材を見つけるのは道又さんの仕事だといいます。

そんな金澤さんのこだわりが生かされているのが、夏限定の「塩れもんソフト〜ヨーグルト風味〜」。
レモンでビタミンC、塩でミネラルをしっかり補給できます。コロナ禍で弱ってしまった体を気遣い、熱中症対策としてこの商品を考案しました。

塩は、世界3大塩のひとつ「奥能登海水塩」を使用。
食べた時に必要な塩分だけを体内に取り込み、不要な塩分は体外へ排出してくれるので、熱中症予防にも効果的で、塩分を気にする人にも嬉しい効果が♪

ソフトクリームは、ヨーグルト味のミックスを使用。
牛乳ベースのソフトクリームだと、タンパク質と酸との相性が悪くチーズになってしまうため、試行錯誤の結果、分離しないヨーグルトベースのものを使うことにしたんだそう。

また、コーンの中には、レモンジャム、クリームチーズ、ヨーグルト、ハチミツ、塩を混ぜた甘みのある別のクリームが!酸味のあるソフトクリームと甘いクリームで、味の変化を作っています。
食べあきてしまいがちなコーンの部分にも、最後までおいしく食べられるよう工夫がなされているんですね♪

食べ始めと食べ終わりが同じじゃ面白くない。ソフトクリームにストーリー性を織り込んだ、こだわりの一品です。

てっぺんには不思議な「泡」が★自家農園でとれたハスカップを使った新作ソフト

発売開始したばかりの夏限定の新作ソフトに使われているのが、道産の「ハスカップ」。
このハスカップも、ご両親が営む自家菜園で収穫されたもの。
ハスカップは皮が薄く水分量が多いため、収穫したその日に仕込んでしまわなければすぐいたんでしまいます。そういう特徴を踏まえても、自家菜園があるということは強みなのだといいます。

「ハスカップを今までに使ったことがなく、試行錯誤を繰り返した」という金澤さん。
以前キロロのホテルで働いていた時、外国人のお客さんがハスカップジャムをヨーグルトに入れて食べていたことを思い出し、ヒントを得ました。

こうして生まれたのが、「ハスカップソフトクリーム〜ふわふわバブル添え〜」。ヨーグルトのなめらかな舌触りと、ハスカップの甘酸っぱいあじわいが絶妙にマッチしています。

コーンの中に入れるクリームにも、ヨーグルトとハスカップの皮を使って作った濃厚なジャムを加えて一体感を出しています。

オーナーの道又さんの発想で取り入れたのが、このモンブランのような形状。

市販の絞り口を使ってソフトクリームにモンブランのような形状を取り入れようとすると、すぐに溶けて形が崩れてしまいます。
そこで、ロケットを作っているメーカーにソフトクリームの絞り口の製作を依頼したんですって!

ソフトクリームは単純なスイーツだけど、工夫の仕方はそれぞれ。独自の工夫を加え、オンリーワンのソフトクリームを目指します。

また、ソフトクリームの上に乗せたふわふわの泡は、金澤さんが修行時代に作っていたレモンの泡をヒントにして生まれたもの。
ハスカップの皮を使ったジャムに企業秘密の材料を入れて泡立てると、ソフトクリームに乗せてもすぐに消えないふわふわの泡を実現したんです☆
ハスカップのさわやかな香りと食感のアクセントが楽しめますよ!

「北海道の会社で北海道を元気に」2人が考えるこれからの目標

常に新しい、他にはないものを作ってきた2人。今新たに、北海道のスイーツ界に一石を投じる大きなプロジェクトを考えているそう。
それは、大手メーカーとチームを組んで、北海道でしか出せないスイーツを開発すること。

元々食料自給率が高い北海道。その中で埋もれている素材をいろいろなものに加工して新しいものを開発し、「北海道の会社で北海道を良くしていく」ことで、みんなが幸せになることが道又さんの目標です。

お客さんに幸せをもたらすニューウェーブなスイーツ、みなさんも食べてみませんか?

【カラメル雑菓店】
住所:札幌市北区北24条西4丁目2-2 グリーン会館 1階
電話番号:011-790-8465
営業時間:午前11時~午後6時
定休日:月曜日

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