フェラーリCEO、“穴”に陥ったチームの苦境を語る「F1では常に時間の戦いだが、特効薬はない」

 フェラーリCEOのルイ・カミッレーリは、フェラーリが自ら招いた苦境の『穴』から抜け出すために時間を与えてほしいと訴えており、チームを急速に改善する特効薬は存在しないと認めた。

 フェラーリの上層部は2020年F1第9戦トスカーナGPの日曜日、同社が所有するムジェロ・サーキットに集まった。トスカーナGPではシャルル・ルクレールとセバスチャン・ベッテルが最終的にポイントを獲得したものの、上層部はトップグループのペースには遠く及ばず混乱のレースとなったチームの1000戦目のグランプリを目のあたりにした。

 現在フェラーリはコンストラクターズランキングで6位につけているが、これは今季のフェラーリの期待外れのパフォーマンを明確に示す順位だ。

「現実的に厳しいものになるだろう」とカミッレーリはムジェロで語った。

「F1では、サーキットでも開発でも常に時間との戦いだ。特効薬はない。時間がかかるだろう。来年のレギュレーションにもう少し柔軟性があり、少なくとも現段階から向上できることを願っている」

「メルセデスには敬意を払っているが、彼らは信じられないほど素晴らしい仕事をしてきた。新しいレギュレーションが実施されそれがリセットとなるか否かは、2022年に分かるだろう」

 またカミッレーリは、フェラーリの現在の苦境について、穴に陥っていることを認めた。

「現在我々は穴に陥っているし、穴に陥っていることを理解している」

「いくつかの要因が同時に発生した状態だが、何をいっても言い訳と伝わるだろう。そして我々は言い訳を好まない」

「重要なのは我々が抱えている問題に焦点を合わせること、我々がいるべき場所であると考えるところに到達するという決意をもって努力することだ」

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