「十八親和」に対抗 長崎銀、過去最大キャンペーン 10月スタート 総額50億円 低金利融資など

西日本FHが10月から長崎県でのPRに使う画像(長崎銀行提供)

 長崎銀行(長崎市)は10月から約半年間、「ながさき応援キャンペーン」を展開する。十八銀行(同)、親和銀行(佐世保市)の合併で誕生する「十八親和銀行」に対抗するため、総額50億円の低金利融資や預金の金利上乗せなど「過去最大規模」を打ち出し、新規客の開拓を図る。
 開地龍太郎頭取は取材に「十八親和銀に次ぐ県内ナンバー2の銀行として存在感を高めるため、思い切って企画した」と述べた。親会社の西日本フィナンシャルホールディングス(FH、福岡市)は6月から「長崎といつも一緒に。」と銘打ち、本県でテレビCMなど積極的なPRを展開しており、その一環。
 目玉の「ながさき応援ファンド」は長崎銀行と新たに取引を始める事業者を対象とし、1億円を上限に最長7年貸し出す。信用保証協会を利用しない上、同行の基準金利よりも低く抑える。設備・運転資金のほか、新型コロナウイルスの影響を受けた事業者の資金繰りも支援する。
 新規個人客向けには、普通預金口座をクレジット付きキャッシュカードで開設すると、取引内容に応じて最大1500円分のクオカードを贈る。定期預金(6カ月)は現状の50倍に当たる年率0.1%を適用し、同行は残高の0.01%をコロナ対策費として県に寄付する。
 投資信託と定期預金(3カ月)のパックは金利を年率3%から5%に引き上げる。来年1月からは、フリーローンの新規契約にギフトカード5千円分を贈る。既存の取引客には、定期預金(1年)の金利を現在の10倍の0.02%にする。
 このほか同行は、全国40以上の金融機関が販路拡大支援や経営情報提供で連携するサービス「ビッグアドバンス」を導入予定。同じ西日本FHの西日本シティ銀行(福岡市)の相続関連サービスも顧客に紹介していく。


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