9月21日の「世界アルツハイマーデー」に合わせ、認知症への理解を深めてもらおうと、南足柄市は23日まで、市内のグループホームなどを利用する高齢者と協力し、伊豆箱根鉄道大雄山駅(同市関本)の駅前にある金太郎像にオレンジの法被やマフラーを着せている。
金太郎像は赤い腹掛けから、認知症の支援カラーであるオレンジ色の法被やマスクに衣装替え。金太郎を囲むクマやタヌキ、サル、ウサギも、オレンジ色のマフラーを身にまとった。「忘れても 一人ひとりが主人公」と同デーの標語が書かれた看板を像の周りに設置した。
市高齢介護課によると、国際アルツハイマー病協会などが定めた同デーに合わせた県の取り組みの一環。21日には小田原城(小田原市)や県庁(横浜市中区)もオレンジ色にライトアップされる。
法被やマスクは、南足柄市内の女性有志2人による手作り。マフラーや看板は市内のグループホームや高齢者施設の利用者と職員らが協力し、約1カ月かけて作り上げた。参加した高齢者には、認知症の症状がある人も多いという。
自身も60代に認知症を発症したという中村弘さん(86)は「ホームの仲間たちと一生懸命作った。金太郎を見て認知症について考えてくれたら」と笑顔で話した。