仏の里、静かな彼岸の入り 人吉球磨、相良三十三観音に復興願う

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開帳された赤池観音にお参りする参拝客=人吉市

 秋の彼岸の入りの19日、熊本県の人吉球磨地域で相良三十三観音の一斉開帳が始まった。今年は、7月の豪雨で複数の札所が被災。新型コロナウイルスの影響もあり、一部札所が開帳自体を取りやめる中、参拝客たちは一日も早い復興を祈っていた。

 人吉市赤池水無町の33番札所「赤池観音」では、午前中から参拝客が訪れた。同市下薩摩瀬町の社会福祉士、黒田由華さん(32)は「子どもを早く授かることができるように、そして人吉の街が復興できるようにと、お願いしました」と話していた。

 赤池観音は、彼岸になると毎年大勢の参拝客が訪れる。観音堂の番をしていた女性4人は「コロナの影響でしょうか。今年は、近所の参拝客が多い」と話した。

 「相良三十三観音めぐり」は、人吉球磨地域の「日本遺産」を構成する文化財の一つ。点在する1~33番札所(22、24番は各2カ所)を巡礼する。春は彼岸の中日のみ、秋は彼岸の入りから1週間、本尊が開帳される。(吉田紳一)