移動式仮設、岡山から球磨村に 他地域で初の再利用

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西日本豪雨で被災した岡山県倉敷市から移設された移動式仮設住宅=20日、球磨村

 7月の豪雨災害を受けて熊本県が整備していた「球磨村さくらドーム仮設団地」が同村渡の村総合運動公園に完成し、20日、入居が始まった。全35戸の移動式仮設住宅のうち12戸は、2018年の西日本豪雨で被災した岡山県倉敷市で使われたものを再利用した。

 移動式仮設住宅の普及を進める日本ムービングハウス協会によると、別の被災地での再利用は初めて。

 移動式仮設住宅は1DK、2DK、3DKの3種類。大規模半壊以上の被災世帯を中心に86人が入居する。再利用の12戸は倉敷市が借りていたが、9月末のリース期限を前に空室となったため、同団地の早期整備に役立てることができた。

 工場で生産してトレーラーで被災地に運ぶため、移動式仮設住宅は従来の建設型仮設住宅より早い整備が可能。球磨村への移設は、県から仮設住宅の設置を請け負い、倉敷市での実績があった北海道の住宅メーカーが同市に促した。

 この日は集会所で入居者に鍵が渡され、松谷浩一村長は「生活再建のため、村として精一杯の支援をしたい」とあいさつ。あさぎり町などに避難していた同村神瀬の上蔀[うわしとみ]忠成さん(46)は「やっと落ち着いた生活ができる。今後の生活をじっくり考えたい」と話した。(小山智史)