花柄で心に安らぎを おしゃれな防災リュック開発

©株式会社神戸新聞社

開発を手掛けた防災リュックとサコッシュを持つ桝田和宏さん(左)と石田裕之さん=神戸市中央区波止場町

 地味なイメージの防災リュックサックに、おしゃれに普段使いできる新製品が登場した。神戸に拠点を置く通販大手フェリシモと防災音楽ユニット「ブルームワークス(BW)」が共同開発し、9月に発売。全体にあしらわれた華やかな花柄は、阪神・淡路大震災の被災経験などをもとに考案され、「災害時こそ心に安らぎを」とのメッセージが込められている。(金 旻革)

 BWは、防災士の資格を持つボーカル兼ギターの石田裕之さん(39)と、兵庫県立大で減災を学んだボイスパーカッションのKAZZこと桝田和宏さん(48)が2017年に結成。音楽を通じて防災意識の向上を目指す2人に、同社が共同開発を持ち掛け、今年2月から製作を進めてきた。

 目を引く花柄のデザインは、2人のこだわりを反映している。

 桝田さんは、阪神・淡路で神戸市長田区の自宅が全壊。身を寄せた避難所では「被災者同士のいさかいが絶えなかった」。気持ちがすさみがちな状況でも、心にゆとりを持つことが大切だと感じていた。

 石田さんは、宮城県石巻市で東日本大震災の被災者を支援。避難所でおしゃれもできず、ストレスを抱えた姿が強く心に残った。

 いざというときこそ笑顔の花を咲かせてほしい-。そうした思いで花柄を同社に提案し、賛同を得た。

 普段使いできるデザインの一方、災害に対応できる機能性を追求した。

 名前や緊急連絡先、常用薬を記入できるカードホルダーを設け、ベルトでキャリーカートに固定できるように。底部にはびょうを取り付け、耐久性も備える。着脱可能なサコッシュを付け、現金や携帯電話の充電器、衛生用品などを持ち運べるようにした。

 「防災グッズで見過ごされがちな彩りを取り入れることで、災害への備えがもっと身近で、日常的になるはず」と2人は話す。

 リュックは縦約39センチ、横約27センチ、厚さ約11センチ。6490円(一定条件で割引あり)。

 購入は、フェリシモのサイトで。問い合わせはフリーダイヤル0120.055.820(平日午前9時~午後5時)