新型コロナ 岡山県初確認から半年 “第2波”感染 5倍超す

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 岡山県内で新型コロナウイルスの感染者が初めて確認されて22日で半年となった。感染者数は再陽性の1人を除いて147人。6月下旬からの“第2波”は、第1波に比べて感染者数が5倍超に膨らんでいる。若い世代の割合が増え、発生場所が広がったのも特徴だ。今月に入って下火になっているが、インフルエンザとの同時流行が懸念される今後への備えが急務となっている。

 県内で初めて感染が判明したのは3月22日で、5月11日まで断続的に確認された第1波の感染者は24人だった。その後の43日間は新規感染ゼロが続いたものの、6月24日に1人の感染が分かり、7月に入ると急増。これを第2波と考えた場合、その間の感染者は今月21日現在で123人に上る。

 第2波のピークとみられる7月中旬から8月初めにかけては、岡山市中心部のキャバクラなど3店舗でクラスター(感染者集団)が相次ぎ、若者を中心に感染が急拡大したことが全体数を押し上げた。

 半年間の感染者を年代別に見ると、最多は20代の51人で、40代22人、30代17人、50代16人などと続いた。第1波は重症化しやすいとされる60代以上の割合が20.8%だったが、第2波では15.4%に低下。一方で40代以下は第2波が72.4%を占め、第1波を約30ポイント上回っている。

 行動範囲が広い若年層の割合が増したことで発生場所にも変化が現れ、第1波の6市町から第2波は9市町に拡大した。半年のトータルでは岡山市の102人が突出して多く、次いで倉敷21人、赤磐市7人、津山市と早島町各3人などとなった。

 感染ルートは、飲食を共にするなどした濃厚接触者や県外滞在中の感染が疑われるケースが多かった。患者は大半が軽症か無症状で、これまでに人工呼吸器が必要になった重症者は2人(いずれも回復)にとどまっている。8月29日には感染していた県外在住の中高年男性が死亡したが、新型コロナとは関係ない病気が原因と判明した。

 県はこの半年間、医療、検査態勢の拡充を図ってきた。県内の対応病床は4月時点では計120床だったが、7月末までに流行ピーク時に必要と見込まれる計250床を確保。感染の有無を調べるPCR検査は、1日最大80件から民間機関も含めて約700件まで対応可能となっている。

 今後、新型コロナと症状の似たインフルエンザが同時流行すれば医療現場の混乱も懸念される。このため県は小学生以下を対象にしたインフルエンザワクチン接種費用の全額補助を打ち出し、関係経費9億4600万円を盛り込んだ一般会計補正予算案を開会中の9月定例県議会に提案している。また、同時流行で増える発熱患者に対応するための相談、検査態勢の整備にも取り組む方針だ。

 県健康推進課は「夏の流行は収束しつつあるが、秋以降の再流行も否定できない」とした上で、「備えを急ぐとともに、手洗いやマスクの着用といった新しい生活様式の徹底に努めるよう県民に呼び掛けていきたい」としている。