広島は12球団最多の残り4枠、巨人は上限到達…セ球団の残された支配下登録枠は?

巨人のゼラス・ウィーラー【写真提供:読売巨人軍】

巨人は12球団で唯一上限の70人に到達 DeNAは新たな戦力補強なし

巨人は17日にエスタミー・ウレーニャ内野手と支配下選手契約を結び、12球団で唯一チームの支配下枠が上限の70人に達した。トレードなど支配下登録期限が今月30日に迫る中、各球団はシーズン終盤に向けて駆け込みの戦力補強を模索する可能性も大いにある。

また、現状の支配下登録枠はオフの戦力外通告などの戦力整理、編成にも大きな影響を与える。新型コロナウイルス感染拡大の影響で開幕が3か月遅れ、120試合に短縮された異例のシーズンで、ここまでのセ・リーグ各球団の補強状況と残された支配下枠はどうなっているだろうか。

・巨人:70人
シーズン開幕後、最も積極的な補強を実施。6、7月と相次いで楽天とトレードを成立させ、ゼラス・ウィーラー内野手と高梨雄平投手が加入。池田駿投手と高田萌生投手が楽天に移った。9月にはロッテとのトレードで香月一也内野手が加入し、澤村拓一投手がチームを去った。7月26日には育成から田中豊樹投手を支配下登録。さらにウレーニャも続き支配下登録選手は上限の70人に。リーグ連覇に向け、現戦力で戦うか、はたまた新たなトレードがあるのか…。

・DeNA:67人
開幕当初の67人から新たな戦力補強はなし。チームは7月に6連敗を喫する苦しい状況もあったが、8月以降は攻勢で最大で貯金5まで増やした時期もあった。巨人にリーグ連覇のマジックが点灯する中、終盤戦に向けて残り3枠を有効活用するプランはあるか。

・阪神:68人
8月にオリックスとのトレードで小林慶祐投手が加入し、飯田優也投手がチームを去った。育成からの昇格はなく、開幕当初から支配下登録選手は変わらず68人を維持している。チームは開幕ダッシュに失敗するも、甲子園に戻った7月以降に挽回。首位巨人とは大きくゲーム差をつけられている中で、勝負の一手となる補強も視野に入るのか。

・広島:66人
開幕以降新たな戦力の補強はなく、9月21日にDJ・ジョンソン投手を金銭トレードで楽天に放出した。支配下登録選手は1人減り、12球団で最少の66人となって4枠を残している。チームは7月上旬以降、借金生活を続け、9月13日には今季最大の借金10に。リーグ3連覇から一転、2年連続Bクラスの危機に急場の策を講じることはあるのか。

・中日:69人
7月1日にキューバ出身のアリエル・マルティネス捕手を支配下登録。20年ぶりに1軍舞台で外国人捕手が誕生した。8月3日には、同じくキューバ出身のヤリエル・ロドリゲス投手を支配下登録し、先発の一角として奮闘している。残りは1枠となる中、7年連続Bクラス脱出に向けて最後の一手を打つことはあるか。

・ヤクルト:69人
7月8日に松本友内野手を支配下登録。さらに9月には、昨季限りで阪神を戦力外になり、今季は四国アイランドリーグplusの香川オリーブガイナーズでプレーしていた歳内宏明投手を獲得した。歳内は16日のDeNA戦(神宮)で先発としてデビューを果たし、5回8安打2失点だった。チームは最下位に低迷する中、残り1枠の使い道はどうなるか。(Full-Count編集部)

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