国勢調査の結果で衆院選の選挙区が決まる!でも個人情報の保護は大丈夫?(データアナリスト・渡邉秀成)

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日本に住んでいる人や世帯数等を明らかにするために国勢調査が開始されました。

この国勢調査の結果は、
・衆議院議員選挙区の決定(衆議院議員選挙区画定審議会設置法3条)
・地方交付税交付金の算出(地方交付税法12条)
・過疎地域の認定(過疎地域自立促進特別措置法2条)
・少子高齢化対策推進基本方針やエンゼルプラン等の作成
・防災計画の策定 *1
等々に活用されます。

*1 [https://www.soumu.go.jp/main_sosiki/singi/toukei/jinkou/jinkou_15/siryou_3g.pdf](https://go2senkyo.com/_wp_link_placeholder)

国勢調査により日本国内の人口、世帯数、就業状態を等を正確に把握することで、国の政策等を考える上での基礎資料となりますし、民間企業等はこれら国勢調査結果を需要予測、市場調査の基礎資料にも活用されます。

とにかく精度が高い調査結果であるほど国の方針も立てやすくなり、企業活動もしやすくなるのは確かです。

国の人口世帯等の実態を正確把握するための調査なので、統計報告を拒んだり、虚偽報告等をすると罰則規定等*2が設けられています。

*2 [統計法 第7章 罰則 ](https://elaws.e-gov.go.jp/search/elawsSearch/elaws_search/lsg0500/detail?lawId=419AC0000000053#M)

この国勢調査ですが、プライバシー、個人情報に関する意識の高まり、国勢調査を担当する調査員が信用されない、マンション等のオートロック等により、調査票の未収率が高くなっています。

国内の人口、世帯数等を正確把握するための国勢調査が、これらの理由により回収率が下がるのを防ぐために、2015年の国勢調査よりインターネットによる回答ができるようになりました。

インターネットによる回答であれば、調査員と対面する必要もありませんし、マンション等のオートロックによる障壁で、調査票が回収できない等を避けられる可能性が高まります。

この2015年国勢調査のインターネットによる回答率がどのようなものであったのかを、都道府県別に色分け図にしたものが下図になります。

色分け地図を見ると国勢調査の回答をオンラインでする割合が多いのが中部地方であることがわかります。

インターネットによる回答率が最も高かった順に滋賀県、富山県、岐阜県、奈良県、静岡県で、インターネットによる回答率が最も低かったのが沖縄県、ついで高知県、東京都の順になります。

総務省の情報通信白書等*3を見ても、東京都はネット利用率等が他の都道府県より高い傾向にあるにも関わらず、インターネットによる回答率が低いのが意外な感じがします。

*3 [総務省 情報通信白書](https://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/whitepaper/r01.html) 

推測になりますが調査票配布方法等が他の道府県と異なっていたのかもしれません。そのために東京都のインターネットによる回答率が低く出たという可能性も考えられます。

このように国勢調査の回答率を高めるために、調査員による調査票回収から、調査票を郵送する方法、インターネットによる調査回答とさまざまな方法が利用されています。

国勢調査の回答率を高めるためにさまざまな方法がありますが、調査に回答する人のが不安に思うのは、個人情報がどのように扱われるか?情報が流出する恐れがないか等だと思います。

それらの疑問に対する総務省統計局のQ&Aがウェブサイトに掲載*4されています。
*4 [https://www.stat.go.jp/data/kokusei/qa.html](https://www.stat.go.jp/data/kokusei/qa.html)

このサイトには8 個人情報の保護についてという項目があり下記内容について記されています。


問8-1 国勢調査では、個人や世帯の情報はどのように保護されるのですか。
問8-2 国勢調査で知ったことを、税金の徴収など、統計以外の目的に使うことはないのですか。
問8-3 調査票は、どのように保管されているのですか。
問8-4 国勢調査には、個人情報保護法が適用されないのですか。


統計調査に従事するものは統計法により守秘義務が課せられており、違反した場合には2年以下の懲役又は100万円以下の罰金があること。国勢調査の記入内容を徴税等に利用することはないこと。記入した調査票は外部の目に触れず保管され、集計後は完全に溶かすなどが記載されており、これらを読めば国勢調査に回答することに対する不安は軽減されると思います。

2020年国勢調査は
インターネット回答期間が9月14日(月)から10月7日(水)
調査票(紙)での回答期間が10月1日(木)から10月7日(水)で実施されます。
回答時間は約10分で、日本に住む全世帯に回答義務*5があります。
*5 [https://www.kokusei2020.go.jp](https://www.kokusei2020.go.jp)

国勢調査は今後の国の方針をたてるためにも利用されますし、民間企業等が需要予測等に活用されますので、2020年の国勢調査は早めに回答してみてはいかがでしょうか?

今回は衆議院議員選挙区の決定や、政党交付金の算出基準等となる国勢調査について見てきました。