米経済は著しく回復、見通しかなり不透明 追加措置も=FRB議長

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[22日 ロイター] - 米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長は22日、米経済が新型コロナウイルス禍に伴うリセッション(景気後退)から「著しく回復」しているものの、見通しにはかなりの不透明性が存在するため、FRBは必要に応じ一段の措置を講じると表明した。

パウエル議長は下院金融サービス委員会で証言し、コロナ危機の打撃を受けていた雇用や家計支出が回復したものの、依然として危機前の水準を大幅に下回っているとし、「今後の見通しにかなりの不透明感が漂う。人々が幅広い活動再開するのに安全と感じるまで、完全な回復が実現する公算は小さい」と語った。

さらに「可能な限り力強い回復を実現させ、経済への長期的悪影響を制限するため、FRBは引き続き必要とされる期間、あらゆる政策手段を講じることにコミットする」と言明した。

同じく委員会で証言したムニューシン財務長官は、経済が「堅調な小売売上高、住宅着工、中古住宅販売、製造業の伸び、企業活動の拡大に支えられ、第3・四半期に驚異的な成長が見込まれる」としなからも、「的を絞った」追加の財政支援が必要になると強調した。

パウエル議長は、最近の健全な経済データの多くは、2兆3000億ドルのコロナ向け大型経済対策(CARES法)の下での支出によるところが大きいと指摘。その結果、雇用が持ち直しただけでなく、個人所得の安定や貯蓄の増加を通じて、ローンの債務不履行(デフォルト)や立ち退きなどの問題に対する耐性が増したとした。

同時に、当該プログラムの多くが失効する中、「職が見つからないと貯蓄が底をつく恐れがあり、そうなれば支出が減るなどして、経済に負の影響が及び始める」と警告した。

FRBの中小企業向け「メインストリート融資制度(MSLP)」を零細企業も利用できるよう、条件を緩和すべきとの意見については、FRBの融資に関心を示しているのは大企業であり、「100万ドル以下(の融資)に対する需要はほとんどない」と指摘した。

さらに、中小企業向け支援は、先に導入された中小企業支援制度(給与保障プログラム、PPP)のような補助金タイプの仕組みが一段と有効で、「何十万社もの中小企業の信用を引き受けようとするのはかなり無理がある」と述べた。

パウエル氏は23日に新型コロナに関する下院特別小委員会で、24日に上院銀行委員会で証言を行う。ムニューシン氏も24日、上院銀行委員会で証言する。

*内容を追加しました。