慶長遣欧使節の意義を検証 仙台で帰国400年を記念したシンポ

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慶長遣欧使節の帰国400年を記念したシンポジウム

 慶長遣欧使節の帰国400年を記念した式典とシンポジウムが22日、仙台市青葉区の仙台国際ホテルであった。仙台藩祖伊達政宗の命を受けてスペインやイタリアに渡った支倉常長らの偉業、使節派遣の意義を検証した。

 宮城県と慶長遣欧使節船協会、河北新報社の主催で約200人が出席。使節船協会会長の村井嘉浩知事が「400年前の先人たちの強い意志を引き継ぎ、東日本大震災や頻発する自然災害を乗り越えていきたい」とあいさつした。

 シンポジウムでは伊達家18代当主の伊達泰宗氏、元仙台市博物館長の佐藤憲一氏、カトリック長崎大司教区大司教の高見三明氏、歴史家で東北大名誉教授の平川新氏が講演した。

 伊達氏は「政宗公は日本の政治、経済、軍事力、文化の高さを世界に伝えようとしたのではないか」と分析。佐藤氏は「使節の帰国は、領内の布教容認やメキシコとの貿易による国造りを目指した政宗の政策を転換させた」と述べた。

 支倉常長の随員の子孫である高見氏は、キリシタン迫害の歴史などを説明。平川氏は「欧州列強による世界進出の動きに、日本が対抗した歴史的出来事だった」と強調した。

 石巻市で展示されている復元船サン・ファン・バウティスタ号を巡っては、老朽化のため宮城県が2021年度に解体し、24年度をめどに4分の1の大きさで後継船を造る計画を立てている。