ダークウェブで大規模な摘発 米欧の警察が協力、179人逮捕

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世界各地の警察による共同捜査でこのほど、ダークウェブ(暗号化などでアクセスを制限したインターネットコンテンツ)の市場から650万ドル(約6億8000万円)相当の現金や仮想通貨、違法薬物、銃などが押収された。これに伴い、アメリカと欧州で合わせて179人が逮捕された。

欧州警察機構(ユーロポール)は、今回の捜査でこうしたオンライン闇市場の「黄金時代」が終わったと述べている。

「ディスラプター(DisrupTor)」と名付けられた今回の捜査では、アメリカと欧州各国で違法な物品やサービスを売買している犯罪者が対象となった。

捜査では、フェンタニルやオキシコドンといったオピオイド系の薬物のほか、ヘロイン、コカイン、覚せい剤など合わせて500キロの違法薬物が押収された。

逮捕者数はアメリカが119人と最も多く、ドイツで42人、オランダで8人、イギリスで4人、オーストリアで3人、カナダで2人、スウェーデンで1人となっている。

警察によるダークウェブの取り締まりは、近年成功をあげている。昨年には、ダークウェブ上で世界で2番目に大きいと言われていた「ウォール・ストリート」という闇市を摘発した。

ユーロポール・サイバー犯罪センターのエドヴァルダス・シレリス局長は、「法執行機関は協力した時にこそ最大限の力を発揮する。きょうの発表は、ダークウェブで違法な物品を売買する犯罪者への力強いメッセージだ。隠れたインターネットはもはや存在せず、匿名の活動も匿名ではない」と話した。

アメリカ連邦捜査局(FBI)のクリストファー・レイ局長も、「新型コロナウイルスの流行でオピオイドによる中毒死が急増する中、きょうの発表は重要かつ時宜に適したものだと思う」と述べた。

BBCサイバーセキュリティー担当のジョー・タイディー記者は、今回の捜査は、短期的にはダークウェブに大きなダメージを与えており、ダークウェブ上の取引に対する取り締まりが続いていると説明。

一方で、インターネット上の闇市場は今後、警察の捜査から逃れるためにセキュリティーや匿名性を強化するだろうと指摘した。

(英語記事 Dark web drugs raid leads to 179 arrests