クレジットカードの基礎知識、入会審査って何を見られている?

スマホの簡単な操作だけで欲しいものが手に入る時代において、「クレジットカード」の存在は便利さを手に入れるためになくてはならないものになりました。

また、国の政策として「キャッシュレス」が進められていく昨今、各クレジットカード会社のポイント付与合戦は、消費者として無視をするにはもったいない程に、決済代金1%~2%のポイント還元は当たり前、条件が揃えば5%~10%の還元を受けることもできます。

今回は、そんな私たちの経済活動に身近な存在である「クレジットカード」について、申し込む際の「入会審査」ではどんなところを見られているか?審査に落ちないために何を気を付ければ良いのか? について解説をしたいと思います。


クレジット申し込み審査における「信用情報」とは?

「入会審査」で何を見られるのかは、そもそもクレジット決済とはどういったものかを考えれば、理解がしやすいと思います。

私たちは通常、お店で提供をされる物やサービスの対価として、お金を支払います。ここにクレジット(信用販売)という仕組みが入ることで、その場でお金を支払うことなく、先に商品やサービスを手に入れることが可能になります。

この時、クレジット会社が私たちに代わってお店に代金を支払っていて、私たちは後でクレジット会社にお金を払う、という仕組みです。つまりクレジット会社が審査の際に何を考えるのかといえば、「後でキチンとお金を払ってくれる人か?」という点です。

クレジットカードは主に、「ステータスカード」と呼ばれるブラック、ゴールド、プラチナなど、年会費が高い代わりにハイクラスのサービスが受けられるカードと、年会費が安価であったり無料であったりする「一般カード」に分けることができます。銀行系・流通系・消費者金融系などに大別することもできるでしょう。

一般的には、年収が高ければステータスの高いカードでも審査が通りやすい傾向にはありますが、高ければ良いという訳ではありません。年収200万でも審査が通る会社もありますし、年収1,000万円であっても審査が通らないこともあるからです。

一般的な審査基準とされるもの

では、クレジットカード会社はどんな条件で信用度合を図っているのか。各社の細かな審査基準は企業秘密とされておりますが、一般的な基準としては以下の通りです。

・氏名、住所、生年月日
・年収
・勤務先、勤務年数
・家族構成
・持ち家、賃貸、実家暮らし
・過去の信用情報

3C
Capasity(資金力)…わかりやすく言うと年収です。
Character(性格) …お金に対する姿勢。過去の支払い実績など。
Capital(資産) …不動産、車、貯蓄など、その人の所有財産状況。

これらを包括的に分析し、審査を行うこととなります。

例えば、年収は低いよりも高い方が有利と言えますが、継続的にその収入を得続けられるかどうかを判断するために、職業や勤務年数は大事な要素と言えるでしょう。勤続1年以上を基準としている会社もあれば、3年以上としている会社もあるようです。

家族構成においては、独身より、結婚をして子供もいる人の方が社会的信用力が高いと判断する会社もあれば、独身の方が自身で使えるお金が多いから有利と判断をされる場合もあるようです。

また、クレジットカード会社が判断基準とする「後でキチンとお金を払ってくれる人」を俗っぽい表現で解釈するなら、「取りっぱぐれが無い人」とも言い換えられます。

例えば、夜逃げという言葉もあるように、自分の債務(借金)を放り出して逃げてしまう人には、信用をおけません。

だから賃貸物件に住んでいる人よりは、持ち家の人の方が逃げるのは難しいとも考えられますし、土地などの不動産を所有している人なら、それを持って逃げることは到底できない、とも考えられるかも知れません。

まずは現在その人を取り巻く環境はどういったものか?で信用度合の大小を見られます。

最も重要な「信用情報」とは?

数々の項目の中でも、クレジットカード各社が申し込み審査の際に最も重要視するのは、「過去の返済実績」と考えられます。

なぜなら、今現在どんなに年収が高い人であっても、「後でキチンとお金を払ってくれなかった人」に対しては、自信をもって信用をするのは難しいのではないでしょうか。

全てのクレジットカード会社は「信用情報機関(CIC・JICC・JBA)」に加盟をしています。信用情報機関では、それぞれ異なる会社間での個人情報を共有し、申し込み審査の際の判断材料にしています。

登録されている内容は以下の通りです。

●個人を特定するための情報
・氏名、生年月日、住所、電話番号
・勤務先
・運転免許証番号や、身分証明書類の記号・番号

●個人の属性情報
・契約内容についての情報 契約したクレジットやローンの会社名、契約日、金額、返済回数など
・返済状況についての情報 遅延の有無 など
・割賦情報 年間支払見込み額、割賦部分の支払い状況 など
・金融情報 キャッシング残高情報 など

以上が、クレジットカード入会時に審査される項目と言われています。

キャッシュレス生活を支える上で、上手に使えば本当に便利なのがクレジットカードです。クレジットカードのことを理解して、自分にあったものを見つけていきましょう。

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