阿蘇の分娩病院がゼロに 温泉病院、助産師不足で10月対応休止

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10月から分娩への対応を一時休止する阿蘇温泉病院=阿蘇市

 阿蘇郡市唯一の産婦人科を持つ民間の阿蘇温泉病院(熊本県阿蘇市内牧)が10月から分娩[ぶんべん]への対応を一時休止することが23日、分かった。助産師不足が原因。同日の阿蘇市議会一般質問で取り上げられた。

 同病院によると、助産師の不足により、医療ミスのリスクを避けられないことが理由。出産予定日が9月30日までの妊婦には対応し、10月1日以降の妊婦には転院を案内している。婦人科的治療や妊婦健診、産後の乳房ケアなどは今後も継続する。

 横山芳樹院長(68)は「産婦人科は経営的にも課題がある」とした上で、「公共的な役割を担っていることは自覚しているが、苦渋の決断。スタッフの体制を万全にして、早期再開を目指す」と話している。

 一般質問では「お産は子育て支援や移住定住の基礎。分娩休止は人口減少にもつながるのではないか」との指摘に対し、市は「民間病院に対して個別の経済支援は難しいが、人材紹介などの支援で協力していきたい」とした。(東誉晃)