ガソリン車の販売を15年以内に禁止へ。カリフォルニア州が思い切った決断「私たちは勇気ある行動が必要だ」

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15年以内にガソリン車の販売を禁止する――山火事で大きな被害を受けたアメリカ・カリフォルニア州が、気候変動対策のための大掛かりで野心的な計画を打ち出した。

ニューサム知事は9月23日、ガソリン車の販売を2035年までに禁止する知事令に署名した。

対象になるのは新しく販売される乗用車や小型貨物車で、ゼロエミッション車(排出ガスを出さない自動車)への切り替えを促すことで、化石燃料への依存と温室効果ガスの大幅削減を目指す。

約4000万人が暮らすカリフォルニア州は、アメリカで最も大きな自動車市場を持つ州でもある。

大気汚染に取り組むカリフォルニア州の団体「クリーンエア連合」は、「知事令は、気候危機やカリフォルニアの人たちの健康を守るための意義ある決断」「電気自動車はカリフォルニアに雇用を生み出し、経済を再生する助けとなるでしょう」とNPRに述べ、知事の決断を支持するとした。

また、アウディUSAもカリフォルニアの大きな取り組みを賞賛するとツイートした。

「カリフォルニア州の大きなステップ、おめでとうございます。私たちは今後、電気自動車にさらに力を入れていきます」

そもそも、カリフォルニア州では排出される温室効果ガスの半分以上を輸送部門が占めており、ロサンゼルスなどの一部地域は、アメリカで最も大気汚染がひどい場所とされている。

ニューサム知事は知事令について「これは私たちの州が気候変動と闘うための、最も影響力の大きい決断です」と述べた

さらに「これまで何十年も、子どもや家族が吸う空気が車によって汚染されてきました。カリフォルニア州で、車が原因で子どもたちの喘息を心配したり、山火事を悪化させたりするべきではありません」と、ガソリン車からゼロエミッション車への切り替えが、環境問題への重要な対策になると説明している。

新しいガソリン車の販売を2035年までに禁止することで、温室効果ガスの35%以上が削減され、車による酸化窒素の排出は80%改善される見込みだという。

さらに中型車両や大型車両は、2045年までに排出ガスをゼロにすることを目指す。ただし、2035年以降もそれ以前に購入したガソリン車の所持や中古車の販売は許可される。

ガソリン車の規制に加えて、電車などの輸送ネットワークの整備や、自転車や徒歩で移動しやすいインフラ作りを州の機関に求めるとしている。

ニューサム知事はTwitterで「私たちは、勇気ある行動が必要だ」と呼びかけ、排気ガスを出さない車の価格を下げる取り組みをするとも述べた。

「ガソリン車を減らす取り組みをしている15の国に、カリフォルニアも加わります。私たちは市場の力で、車の排出ガスをゼロにするためのイノベーション後押しし、全ての人のために価格を下げます」

2020年夏の山火事で、カリフォルニア州ではこれまでに約360万エーカーが焼失した。これは過去の記録%20burned%20in%202018.)の約2倍にあたる。

ニューサム知事は気候変動が影響していることは明らかだと指摘し、この問題に緊急に対応しなければいけないと訴えていた。

支持する声がある一方で、カリフォルニア州新車販売協会のブライアン・マース氏は「気候変動対策としての州の目標をサポートするものの、消費者に対してこのような知事令を出す前に、十分に検討されなければいけない問題がある」として、電気自動車の充電ステーションや、車の価格などの問題を解決しなければいけないと指摘している。