IMSA:ウェイン・テイラー、アキュラLMDhでのル・マン参戦を切望「非常に魅力的」

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 ホンダ・パフォーマンス・デベロップメント(HPD)のプレジデント、テッド・クラウスによれば、アキュラはIMSAウェザーテック・スポーツカー選手権における次世代最高峰規定であるLMDh期にもプログラムを継続する予定であり、ル・マン24時間で戦いたいというチームの野望をサポートするつもりだという。

 アキュラは9月23日、ウェイン・テイラー・レーシング(WTR)およびマイヤー・シャンク・レーシング(MSR)と、アキュラのDPiマシン・ARX-05を走らせる新たなパートナーとして2021年からの複数年契約を結んだと発表した。

 この契約には、現在のDPiに代わる次期規則『LMDh』プラットフォームへと継続される構想が含まれている。共通ハイブリッドシステムを採用するLMDhは、2022年後半のデビューが予定されている。またACOフランス西部自動車クラブとの提携により、ル・マン24時間レースを含むWEC世界耐久選手権で2021年から採用される“ハイパーカー”クラスにも、LMDh車両は参戦可能となる。

 クラウスはアキュラの将来の計画について尋ねられると、「現在決まっているプログラムはない」としながらも、前進することが彼らの「意思」であると述べた。

「それは明確に、我々の願いだ」とクラウス。

「(LMDh)レギュレーションの詳細は、本来6月のル・マンウイークに発表されるものと思われたが、(レースが延期になり)発表されなかった。しかし、IMSAのおかげでいま我々はそれを手にできている」

「これは長期にわたるプロセスであり、フレッシュなアイデアとスポンサーシップをもらたらすであろうハイブリッド時代の可能性は、非常にエキサイティングなものだ」

「ハイブリッドの時代は、我々HPDにとって大きなものとなるだろう。まずは我々に、ウェイン(・テイラー)とマイク(・シャンク)とともにマシンをものにする時間を与えてほしい。我々がマシンなどすべてを理解したあと、将来について発表することになるだろう」

「DPi 2.0とLMDhとともに、過去数年間の取り組みととこれから経験することに全員がコミットしている限り、前進することが我々の意思である」

「だが、実際の(規則の)詳細をこれまで目にしていなかったので、それを精査する時間が少し必要だ。ルールを学び、アキュラ・モータースポーツとして前進する方法を見つけるのを楽しみにしている」

 当初、2022年のシーズン開始時が予定されていたLMDhの導入を遅らせることは、HPDの立場からも理にかなっているとクラウスは述べる。結果としてDPi規則車両での参戦は、あと2シーズン認められることになる。

「実際のところ、(LMh導入は)2023年からということになると思う」とクラウス。

「それは我々全員にとって、現実的なスケジュールだ」

2020年まではチーム・ペンスキーとのジョイントによりIMSAウェザーテック・スポーツカー選手権のDPiクラスに参戦しているアキュラ

 WTRのオーナーであるウェイン・テイラーは、ル・マン24時間参戦を支援したいというマニュファクチャラー(アキュラ)の願望が、キャデラックからの鞍替えの大きな原動力となった、と語る。WTRは2017年から現在まで、キャデラックのDPiマシンをIMSAウェザーテック・スポーツカー選手権走で走らせてきた。

 1998年にLMP1のドライバーとしてル・マン24時間レースのクラス優勝を収めたテイラーは、チームオーナーとしてル・マンを制することは、彼がこのスポーツでいまだ達成できていない「最後のこと」だと語っている。

「明らかになった規則に基づいたマシンでマイクと私がレースすることを、HPDは構築し、準備してくれている。テッドと私が同じような道を行くことを信じているのであれば、私にとってル・マン(を目指すこと)は確実だ」とテイラー。

「この2〜3年、私は(キャデラックに)ル・マンついて未完の仕事があると伝えてきた」

「デイトナで3度優勝したことで、ひとつの使命は完了した。私が達成したい最後のひとつのこと、それはル・マンでの総合優勝だ」

「これは私にとって非常に魅力的なことであり、軌道に乗せたかった大きな計画のひとつだった」

 一方、MSRの共同オーナーであるマイク・シャンクは、2016年にはホンダエンジンを搭載したリジェJSP2でル・マン24時間デビューを果たしているが、チームはそこに復帰する用意があると語った。

2016年のル・マン24時間レース、LMP2クラスに参戦したマイケル(マイヤー)・シャンク・レーシング

「2023年か2024年か、適切なタイミングでその場にいられるよう、すべての力を尽くすつもりだ」とシャンク。

「ルールの面など、すべてがどうなっていくのかを心配しながら見守っている。我々はル・マンへの参戦を実行する準備ができているし、少しの経験もある。挑戦したいね」

 なおクラウスは、アメリカ以外でのNSX GT3のプログラムの場合と同様に、アキュラLMDhを使用する国際的なプログラムについては、“ホンダ”エンブレムのもとで展開されると付け加えている。