3人で死のう…精神疾患の妻と息子を長年介護した夫うつ病に 息子殺害、妻助かる…自殺未遂の夫が認める

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さいたま地裁=さいたま市浦和区高砂

 埼玉県さいたま市浦和区の自宅で昨年1月、妻や長男の首を絞めるなどして殺人と殺人未遂の罪に問われた無職の夫(69)の裁判員裁判の初公判が24日、さいたま地裁(中桐圭一裁判長)が開かれ、夫は「間違いありません」と起訴内容を認めた。

 冒頭陳述で検察側は、夫が、精神疾患を抱える妻と長男を長年介護してきたが、自身も2018年10月ごろに神経疾患と診断され、「悲観的になり犯行に及んだ」と説明。夫の犯行時の責任能力に争いはなく、「善悪の判断能力、行動制御能力の有無などを確かめていく」とした。

 弁護側は、夫が犯行後に110番し、自身も首を切るなどで自殺を図ろうとしたことから、犯行時は「心神耗弱状態だった」と主張。一緒に暮らす妻と長男を世話し、家庭を大切にしていたが、自身もうつ病となり、「3人で死んでしまおう」という気持ちを抑えられなかったとして、情状酌量を求めた。

 起訴状などによると、夫は2019年1月1日未明、自宅で長男=当時(31)=と、妻=当時(64)=の首を、殺意を持って両手で絞め付けた。長男は窒息死し、妻は一時的に気を失ったが命に別状はなかった。