波佐見町官製談合事件 町長の問責決議可決

 東彼波佐見町が発注した小中学校の空調機設置工事で業者に設計金額を漏らしたとして、町職員が逮捕された官製談合事件で、町議会は24日、一瀬政太町長の問責決議案を全会一致で可決した。一瀬町長は長崎新聞の取材に「重く受け止める」とし、今後の進退については明言しなかった。問責決議に法的拘束力はない。
 決議案の提出議員は「(2017年12月に続き)短期間で2度目の不祥事。町民の信頼は完全に失墜し、町長の責任は極めて大きい」と指摘。別の議員は賛成討論で「町民からは(6期目になる町長の)『長期政権』の副産物との声も出ている。中途半端な責任の取り方では町民の多くは納得しない」と批判した。官製談合事件の再発防止と職員の綱紀粛正を求める決議も全会一致で可決した。
 定例会の閉会あいさつで一瀬町長は「決議を重く受け止め、不退転の決意で再発防止に努める。これまでの再発防止策や入札、契約の要領を役場全体で見直す」と述べた。

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