休園中の「長崎オランダ村」 西海市、経営実態把握できず

休園している長崎オランダ村=西海市

 西海市の杉澤泰彦市長は24日、市が施設を無償貸与している観光施設「長崎オランダ村」(同市西彼町)について、運営会社から今後の事業計画書などの提出がなく、経営実態が把握できない状況だと明らかにした。
 市議会一般質問で田崎耕太議員(保守無所属の会)、平井満洋議員(志政会)に答えた。
 市によると、2月に「運営会社の経営陣が変わる予定がある」という情報を入手。運営会社に代表者変更通知や、変更後の事業計画書の提出を求めているが、届いておらず、法人登記も変更されていないという。
 施設は現在、改装などを理由に休園中。運営会社は「新型コロナウイルス感染症の影響でオープン時期が不透明。市に報告できる状況に至っていない」と説明しているという。
 杉澤市長は「(書類が)提出されれば速やかに議会にも報告し、今後のあり方を判断することが私の責任」と答弁した。
 施設は2016年4月、ポートホールン長崎の名称で、運営会社が旧長崎オランダ村跡地の一角を10年間無償で借り受けて開業した。施設内で土産物店などを展開し、17年11月には元の「長崎オランダ村」に改称したが、経営不振で18年12月に直営店を休止。昨年8月に改装オープンした。

 


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