ゲームで認知症予防 五島高生考案、実用化へ課題探る

お年寄りと一緒に認知症予防ゲームを楽しむ生徒たち=五島市木場町、かけはし木場

 県立五島高(初村一郎校長)の2年生4人が、認知症予防のためのカードゲームを考案した。生徒たちは22日、五島市内の高齢者施設の利用者とゲームを楽しみながら、実用化に向けた課題を探った。
 地域課題の解決などに取り組む探究学習「バラモンプラン」の一環。4人は、高齢化で認知症リスクも高まることを課題と捉え、記憶力などを鍛えるオリジナルゲームを広めたいと考えた。今回は社会福祉法人なごみ会が協力した。
 ゲームは、数字や果物を描いたカードの並び順を覚え、一度裏返して順番を入れ替えた後、元の通りに並び替えるルール。80、90代の利用者6人が、4枚から徐々に枚数を増やしながら挑戦した。素早く並び替える人やじっくり考える人などさまざまで、正解すると生徒たちが拍手で盛り上げた。
 90代女性は「初めてのゲームで難しかったけど楽しい」と笑顔を浮かべた。リーダーの福元那美葵(なみき)さん(17)は「カードの絵を見やすいように濃く描くことや、はっきり聞きやすい説明が必要だと分かった」と改善点も見つかった様子。今後、他の高齢者施設に配布することも考えているという。

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