医療情報など発信20年 「ふくろう通信」を記念誌に たかすぎ内科クリニック院長・隆杉正和さん

記念誌を手に「患者さんの声に支えられ、続けられた」と語る隆杉さん=長崎市、たかすぎ内科クリニック

 長崎市橋口町の「たかすぎ内科クリニック」院長、隆杉正和さん(66)は、開院した1999年から、医療情報や自身のことをつづった患者向けの「ふくろう通信」を毎月欠かさず発行している。20年が経過し、このほど記念誌にまとめた。隆杉さんは「『毎回楽しみにしている』との患者さんの声に支えられ、続けられた」と振り返る。
 A4サイズ1枚のふくろう通信は、患者との交流の一環として始め、診察後などに手渡している。当初は医療や健康に関する内容がほとんどだったが、4年目ごろから、徐々に趣味の音楽や身の回りの出来事、時事問題などを幅広く取り上げるようになった。
 記念誌(A4判、180ページ)は、過去の発行分を「私とクリニック」や「旅行・紀行」「動物」などの章に分けて掲載。500部作製し、8月から患者らに配っている。おおむね好評という。
 シンボルマークのフクロウは、お気に入りの映画「禁じられた遊び」に登場することもあって、採用した。当初は「何となく」決めたものの、院内は今、患者から寄せられた多くのフクロウグッズに囲まれている。
 ふくろう通信は、9月1日発行分で252号を数える。日ごろからアンテナを張って、オリジナリティーを忘れずに執筆に励んできた。隆杉さんは「自分でもよく続いたな、と思う。いつまでやれるか分からないけれど、患者さんとクリニックをつなぐものとして、続けられたら」と語った。

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