個人投資家急増中! 投資を始めて間もない人が気を付けるべきことって?

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コロナ後、株価は急速に回復

新型コロナウイルスの影響で3月下旬に一時株価が急落。その後、徐々に戻し現在の水準はほぼコロナ前の状況まで回復しています。専門家の間では、この株価回復に対しさまざまな意見が出ています。

株価回復の要因には、日米欧ともに新型コロナウイルスに対応する策として、中央銀行がさまざまな金融緩和を行っていることや、各国政府の景気刺激策などに加え、個人投資家が増えたことも要因とされています。

ネット証券の口座数が急増

近年、ネット証券会社が急速に口座数を増やしています。ネット証券最大手のSBI証券は口座数が2月に500万を突破、2位の楽天証券も3月に400万口座を突破し、SBI証券を追走しています。預かり資産も両社ともに大きく伸ばしています。

ネット証券は、既存の営業店舗型の証券会社に比べ手数料が安いことが大きな特徴ですが、新型コロナウイルス感染拡大の影響で従来型の証券会社は営業活動、窓口対応に大きな影響を受けました。

この半年間で証券会社首位である野村證券はほとんど口座数を伸ばせていないことから、口座数だけで見れば首位が交代していると思われます。

個人投資家が急増

ネット証券が浸透してきた状況下で、コロナウイルスの感染が拡大しました。

その結果、テレワークによる在宅勤務が増え、個人で使える時間が増えたことや、株価急落で投資機会があったことなどが個人の投資意欲に拍車をかけ、ネット証券会社の口座数が急増、個人投資家が増えたと考えられます。1人10万円の特別定額金の一部も、市場に流入しているともいわれています。

市場参加者が増え、資金流入が増えれば株価は上がります。個人投資家が増えたことが、今回の株価上昇の一因となっていると考えるのが妥当でしょう。

これからの株式相場の予測

今後株価がどう動くかについては不透明です。日本では新たな総理大臣が選ばれ、また、11月初めにはアメリカ大統領選挙というビッグイベントを控えています。

さらには、まだ収束が見通せない新型コロナウイルスの感染、アメリカと中国を中心とした貿易戦争など、今後の株式市場への影響が避けられないさまざまな状況が取り巻いています。

株価は多くの要因を考慮し、その先を見越して動きます。場合によっては市場の思惑で、実際の影響以上に思惑で動くこともあります。今後もしばらくの間は、不安定な状況が続くのではないでしょうか。

個人的には今後何かをきっかけに、大きめの調整が入るのではないかと考えています。

コロナが収束に向かい、経済が再び通常の状態に戻っていく見込みが立てば、再び緩やかに回復していくのではないでしょうか。

株式投資は売却のタイミングが大切

新型コロナウイルスの感染が拡大した後に投資を始めた方は、現在、含み益を抱えている場合も多いでしょう。始めるタイミングとしては良かったと思います。

しかしながら、前述のように今後も株式相場は不安定な状況が続くと考えられます。その企業の3年、5年、10年先を見据え、その会社の将来に期待する「長期投資」として考える場合には、「保有し続ける」という選択も悪くないでしょう。

一方、比較的短期間に売買を行う場合には、「売却のタイミング」を見極めることが非常に重要になります。株式投資の世界でも「ビギナーズラック」があるといわれています。

始めて間もない時に利益を手にすると「なんだ、結構簡単じゃないか」と思ってしまう。そこに落とし穴があります。株価が上昇しているときに「もう少し上がるんじゃないか」と思って持ち続けた結果、あるとき大きく値を下げてしまう。

それでもプラスで売り抜けられればいいですが、「また上がるんじゃないか」と思って持ち続けてしまった結果、さらに値を下げ元本割れに転落。という話はよく聞く話です。

含み益を抱えている場合、どこで利益確定をするか見定める必要があります。損失が出ている場合には、損失の確定(損切り)のタイミングも重要です。

株式相場の格言に「頭と尻尾はくれてやれ」というものがあります。プロでも一番高い値で売る、あるいは一番安い値で買うというのは至難の業です。結果的にそうなることはあっても、そのタイミングを狙って売買することは不可能といえるでしょう。

さまざまな投資手法がありますが、どの投資でも大事なのは「出口戦略」です。ある程度の利益が出たら売却し、仕切り直して再度銘柄選択から始めるほうが健全な投資だと考えます。

(出典)
SBI証券「決算説明資料 2021年3月期第1四半期(2020/07/30)」
楽天証券「決算説明資料 2020年12月期上半期(2020/7/31)」
野村證券「決算説明資料 2021年3月期第1四半期(2020/7)」

執筆者:西山広高
ファイナンシャル・プランナー、宅地建物取引士、西山ライフデザイン代表取締役

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