F1第10戦ロシアGP決勝トップ10ドライバーコメント(2)

 2020年F1第10戦ロシアGPの決勝レースで5位~優勝のドライバーたちが日曜日を振り返った。5位~優勝のドライバーは、ダニエル・リカルド(ルノー)、セルジオ・ペレス(レーシングポイント)、ルイス・ハミルトン(メルセデス)、マックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)、バルテリ・ボッタス(メルセデス)だ。

■ルノーDPワールドF1チーム
ダニエル・リカルド 決勝=5位

2020年F1第10戦ロシアGP ダニエル・リカルド(ルノー)

 今日の結果に満足している。チームにとっても悪くない成績だ。スタートがうまく決まって、最初の数コーナーでは3番手にいたが、その後、5番手に後退した。ハードタイヤに履き替えてからは、レースの状況も変わっていいペースで走れたよ。

 ただ、ご存知のようにターン2でエステバン(・オコン)をパスするときにミスをして、タイムペナルティを科せられた。フロントブレーキをロックさせてしまったんだ。あれについては完全に僕の責任で、何とか気を取り直して挽回できてよかった。

 落ち着いて振り返ってみても、今日のレースと成績は十分に満足できるものだ。かなりのポイントを持ち帰ることができたからね。クルマはしっかり機能しているし、信頼性も高い。あらゆることが望ましい方向へ進んでいる。

■BWTレーシングポイントF1チーム
セルジオ・ペレス 決勝=4位

2020年F1第10戦ロシアGP セルジオ・ペレス(レーシングポイント)

 中盤からはずっと孤独なレースだった! 今日はこのクルマの能力をすべて出しきった。4位は僕らに可能なベストリザルトだったから、本当に満足している。

 最初のスティントがポイントだったのは間違いない。ダーティーサイド(路面が汚れている側の列)のグリッドからのスタートが難しいのはわかっていたが、いきなりルノー勢に抜かれて、ポジションを2つ落としたのにはまいった。ペースは彼らとほぼ同じだったと思うから、最初のスティントでタイヤをうまく温存しつつ、彼らの前に出られたことが大きかった。戦略を生かして、いい仕事ができたと思う。

 これで気分良く次のレースに臨めるよ。まもなくアップグレードが手に入るから、これからのレースでさらに好成績を目指したい。今年は競争力のあるクルマに乗れて、ドライビングを心から楽しんでいる。

■メルセデス-AMG・ペトロナスF1チーム
ルイス・ハミルトン 決勝=3位

2020年F1第10戦ロシアGP ルイス・ハミルトン(メルセデス)

 まずは、今週末サーキットに足を運んでくれたファンの皆さんに心からお礼を言いたい。レースを楽しんでくれたならうれしい。

 僕自身にとってはいい日ではなかった。でもそういうこともある。ふたつのペナルティを科されることになった状況について詳しく調べて、正確に理解する必要がある。ペナルティによって僕は後方に落ちた。ファーストスティントはソフトで走っていたので厳しかったが、できるだけ長く走ることを目指して努力し、とてもいい走りができたと思う。その後は、ひたすら挽回に努めた。

 こういう日もある。最終的に表彰台に上り、ポイントもある程度獲得できたことに感謝している。もっと最悪の事態になる可能性もあったが、そこまで多くを失うことはなかった。

 優勝したバルテリにおめでとうと言いたい。今日はこのポイントを受け入れて、前に進むことにする。

(レース後の会見で語り)これから規則を確認して、僕の何が間違っていたのかを正確に理解する必要がある。でも、こんなばかげたことに対して5秒ペナルティをふたつ科すなんて前例はないと思う。僕は誰のことも危険にさらしてはいない。

 ルールブックを詳しく確認して、彼らが規則を作れるエリア、以前はペナルティが出されなかったエリアを抜き出して、確実にカバーできるようにする。彼らには絶対に理由を与えない。彼らに「何かできるかもしれない」と思わせるようなことはしない。

■アストンマーティン・レッドブル・レーシング
マックス・フェルスタッペン 決勝=2位

2020年F1第10戦ロシアGP マックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)が2位を獲得

 今日の2位には満足していいだろう。通常、僕らが得意とするサーキットではないソチで達成した結果だからなおさらだ。チームのためにたくさんのポイントを獲得できてよかった。この数戦のことを考えれば、こういう結果が必要だった。

 スタート時、イン寄りのグリッドではグリップがとても悪く、それが少し影響した。最初の数コーナーは面白い展開になったが、冷静さを保ち、すぐにダニエルを抜き返した。

 ミディアムタイヤ装着時にはオーバーステアがひどく、メルセデスについていくのが難しかった。でもハードタイヤに交換してからは、競争力が高まった。自分自身のレースに集中し、状況をうまくコントロールして走りきることができた。

 また表彰台に乗ることができてうれしい。このコースでボッタスから8秒以内でフィニッシュできたというのは、満足していい結果だよ。

(レース後の会見で語り)リスタート後、バランスの問題を抱えて速さがあまりなかったが、ピットストップでフロントウイングを調整し、ハードタイヤに履き替えてからは、少し強さが戻ってきた。単独走行だったけれど、終盤にはボッタスとの差を縮めていった。最速ラップを狙ったが、その時点でタイヤがだめになっていたね。最終的にはメルセデスの2台の間に割って入ることができたのでうれしい。

 今日は最大の結果をつかんだ。この2位にとても満足している。リタイアが2回続いた後だけに、大量にポイントを獲得することができてよかったよ。

■メルセデス-AMG・ペトロナスF1チーム
バルテリ・ボッタス 決勝=1位

2020年F1第10戦ロシアGP バルテリ・ボッタス(メルセデス)が優勝

 最高の気分だ! 前回勝ってから少し時間があいてしまったからね。今回のレースではチャンスがあると分かっていた。幸い今日は物事が僕の思うように進んだ。

 スタート直後、ブレーキングゾーンに入るところでバイザーに虫がぶつかってきて、ブレーキングの位置が分からなくなって、少し行き過ぎてしまった。そんなことはあったが、長いレースになるし、ミディアムタイヤを履いているから、後からチャンスが訪れると分かっていた。

 その後、ルイスがペナルティを受け、僕の目の前には誰もいなくなって、強力なペースで走ることができた。何の心配もなく、すべてをコントロールすることができたよ。

 この勢いを保っていきたい。レースはまだたくさん残っているから、何が起こるか分からない。プッシュし続けるよ。諦めるつもりはない。最後にどういう結果になるのか、見てみようじゃないか。

(チェッカーを受けた後、無線で放送禁止用語を使って自分を批判する人々に対してメッセージを送ったことについて、Sky Sportsに語り)フラストレーションではないが、少し気持ちのなかに溜まっているものがあった。何度かうまくいかないレースが続いたからね。毎週末、全力を注ぎ、優勝をあと少しのところで逃してきた。でも今日はやっとつかむことができたんだ。ようやく物事が思うように運んだ。今日僕は少しラッキーだったとは思うけど、それでもいい。優勝にふさわしい仕事をしたと思うからね。

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