Go To トラベル、普及のカギは“平日”の活用にあった?

TOKYO MX(地上波9ch)朝のニュース生番組「モーニングCROSS」(毎週月~金曜7:00~)。9月17日(木)放送の「オピニオンCROSS neo」のコーナーでは、慶応大学特任准教授でプロデューサーの若新雄純さんが“Go To トラベルの在り方”について持論を述べました。

◆Go To トラベル、いよいよ東京も追加!

政府の観光支援事業Go To トラベルを巡り、赤羽一嘉国土交通大臣は、東京を目的地とする旅行商品の販売が9月18日の正午以降に始まると発表。Go To トラベルの東京追加は10月1日となり、事前に割引商品を準備して予約を促します。

開口一番、若新さんは「Go To トラベル東京追加は、いろいろなことを変える大チャンスだったのにもったいない!」と悔しがります。というのも、東京が追加となっても旅行自体は土日に集中し、観光地が"密”になるに決まっているから。

そもそもGo To トラベルは「観光地を救う」ためにスタートしましたが、若新さんは「昔から観光地を救うのに必要なのは分散」と言います。なぜなら観光地にもキャパシティがあり、土日に泊まれる数は決まっている上にそうそう料金は上げられないだけに、平日の集客こそが重要だと主張。

「それはコロナ禍前からずっと言われていた。そもそもコロナに関係なく、観光地を救うために平日でも旅行に行ける体制を作らなくてはいけなかった」と若新さん。日本人はマジメなだけに平日に旅行に行くことが憚れ、今回はそんな風潮を「見直すチャンスだった」と憤ります。

◆Go To トラベル、どう普及させるべき!?

また、若新さんは「企業の有休消化問題もずっとあるから、それこそ有休消化をGo Toとセットにすればよかった」と言います。

政府はテレワークやオンライン授業を推進してきただけに、それらも組み合わせることで、集客を分散できる上に密を回避でき、さらにはみんなが潤い、「新しい社会が作れたかもしれない」と惜しみます。そして、平日に家族旅行に行くことを良しとしない雰囲気も「国が方針を決め、日本全体を救うためにGo Toで平日家族旅行に行くのは必要とすれば、全部許せたと思う」とも。

総じて、Go To トラベルの東京追加はコロナ対策だけでなく、「観光や仕事、学校、休日、それから旅行と、あらゆるライフスタイルの在り方を変えられるチャンスだった」と若新さん。

Go To トラベルを実施しなければ観光地はさらなるダメージを受け、世の中の経済も回せません。しかし、それを平日に分散させることで「観光地はより潤い、旅行者もお得に行ける。みんなで許容すればできるはず」と訴え、「平日に旅行に行っていいという経験をコロナ禍にしておけば、終わった後も根付くかもしれない」と持論を展開。

弁護士の三輪記子さんは、若新さんの考えに加え"Go To地元”を提唱。「GoToトラベルは遠方に行くイメージだと思うんですけど、地元の再発見に使ってもらえるような政策として立案できたと思う。そのほうがコロナも安心」と言います。

一方、キャスターの宮瀬茉祐子は、「Go To働き方、Go To教育など、いろいろとGo Toと掛け合わせられるものがあるんじゃないか」と期待を寄せると、若新さんは「(メディアも)オンライン出演とか配信環境が不十分ななかでも、みんな試しながら意外とできた。社会はだいぶ進んだと思う」と言い、「この機会に社会も一気にいろいろ変えられたのに……」と再度悔やんでいました。

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<番組概要>
番組名:モーニングCROSS
放送日時:毎週月~金曜 7:00~8:00 「エムキャス」でも同時配信
レギュラー出演者:堀潤、宮瀬茉祐子
番組Webサイト:https://s.mxtv.jp/morning_cross/
番組Twitter:@morning_cross

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