コロナ禍でロサンゼルスのレストランはどう変わった?

 私が住んでいるカリフォルニア州では、3月上旬に初めて新型コロナウィルスによる死者が出て、3月19日に自宅待機令(Stay at home order)が発出され、エッセンシャルビジネス以外は一時休業もしくは在宅勤務による活動を余儀なくされた。全レストランで店内での飲食は禁止され、テイクアウトかデリバリーのみで対応せざるを得ない状況となった。

 その後、5月下旬より少しづつ店内での飲食も許可され、このまま経済活動が再開されるかと思われていたが、急激に感染者が増加してしまったため、再びロックダウンモードへと転換してしまう結果となった。

 本記事執筆時点では、テイクアウト・デリバリーに加え、ロサンゼルスでは屋外でのダイニングが許可されている。コロナ前と比べてどのように変わったのか具体的にご紹介したい。

レストランの様子

 まず入り口を入ると、サニタイザーが置かれていて、フロントには透明のついたてが設置されている。これらは、グロッサリーストアやその他様々な店舗のレジでも同様に見られる光景だ。店員はマスクを着用し、さらに透明のフェイスシールドをつけている人もいる。客も来店時にはマスクの着用が必須だが、テーブルについて食事をしているときは外しても大丈夫である。それぞれのテーブルはソーシャルディスタンスを保つため6フィート離れている。

 メニューは、毎回使い捨て出来るように紙に印刷されたものを使用するか、もしくは、下の写真のようにテーブルなどにQRコードが貼りつけてあり、それを読み込んでスマホ上で確認するレストランも増えている。エコの観点からも、今後このQRコードタイプが増えていくと予想される。

 卓上に置かれていた塩や胡椒、砂糖などはなくなり、個装されたもので出てくる。テイクアウトでも使えるようなものを利用していることも多い。

 支払はキャッシュNGなところが多い。元々アメリカでは現金を持ち歩く文化があまりなく、クレジットカードやデビットカードで支払う人が多かったが、コロナ禍では、非接触対応クレジットカードやモバイル決済アプリといった非接触決済サービスを利用する人も増えているという。

屋外エリアのないレストランの対応

 ここで一つ疑問に思うのが、店舗の敷地内にパティオなどの屋外エリアのないレストランはどうしているのかということだ。引き続き、テイクアウトやデリバリーのみで営業しているのだろうか。

 ロサンゼルスでは、申請して許可を得られれば歩道や駐車場などの公共スペースを屋外のダイニングエリアとして使用することが出来るプログラムがあり、駐車場やレストラン前の歩道にテーブルを設置して営業を行うことが可能になった。下の写真は韓国焼肉屋だが、駐車場にテントを張りお肉を焼くテーブルを出していて、屋外で焼肉を楽しむことが出来る。さながら日本のビアガーデンのような雰囲気を醸し出している。

 ロサンゼルスは夏は暑くても日陰に入れば涼しく、冬でも温暖な気候が続くため、この屋外ダイニングでも何とかやっていけるのかもしれない。しかし、以前のように早く店内での飲食が可能になることが待ち望まれる。

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