「後期こそ友達つくりたい」 長崎大1年生

 28日に後期授業が始まった長崎大。対面授業が一部再開し、キャンパスにはマスク姿で友人と一緒に授業を受け、談笑する学生たちの光景が戻った。入学式すらままならず、オンラインによる学習を余儀なくされた1年生は「後期こそ友達を」「思い描いたキャンパスライフを」と胸を膨らませている。
 友達とキャンパスを歩いたり、ファミレスで勉強したり-。経済学部1年の渡辺優子さん(19)があこがれていたそんな生活は、新型コロナの影響で「だいぶ違うものになった」。慣れないオンライン授業では教員によって使用システムが違い、講義にうまく参加できなかったり、やり方がわからず課題提出の期限が過ぎたりした。周囲に聞きたくても県外出身で友達はほとんどいなかった。「後期こそ友達をつくりたい」。切にそう願っている。
 異文化に興味があり多文化社会学部に入学した松田千英さん(18)は、部屋で一人パソコンに向かう授業に、大学生になった実感は湧かなかったという。英語圏への夏の留学も延期。後期は外国語を中心に対面授業が再開する。「早くいろんな人と出会って知らない世界を知りたい。思い描いていたキャンパスライフに近づけるかも」
 オンライン授業に物足りなさを感じていた同学部1年の田村はんなさん(18)も対面授業の再開に期待する。グループワークなど「『参加している』と思える授業を受けたい」。
 教員を目指している経済学部3年の高田健太郎さん(20)は、久しぶりに教室で授業を受け「集中できる」と対面のよさを実感した。新型コロナの就職活動への影響も気になるが「医療従事者や高3の受験生らもっと大変な人たちがいる」。そう言って、勉強ができる今に感謝した。


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