トレーシールで企業の魅力発信 若者の地元就職促進に 県とNRが連携

「食事をしながら県内企業の情報に触れてほしい」と話す県の担当者=県庁

 長崎県は、県内就職に役立つ地元企業の魅力を学生や保護者らに発信する新規事業を始めた。食堂用のトレーに、企業情報が載ったシールを貼付する取り組みで、長崎新聞社が発行する就活と進学の情報紙「NR」との連携企画。県庁の食堂に既に500枚を設置しており、来月以降、長崎大や県立大(佐世保校、シーボルト校)をはじめとする県内大学などに順次広げる。
 このシールはB4版、カラー刷り5パターンで、計4千枚を制作。全てに共通して掲載したソニーセミコンダクタマニュファクチャリングのほか、パターンごとに3社ずつ計15社を掲載。有力な地元企業と誘致企業の概要や、若手社員の声を紹介している。
 県庁の食堂を訪れた長崎市の会社員、山口康さん(59)は「カラフルな見栄えに目が留まった。県内にこんな企業があるのかという気付きになり、就職を控える親戚の子とのいい話題になる」と話した。
 この事業を企画した県企業振興課の宮地智弘課長は「県内には魅力的な企業があることを多くの学生や県民の皆さんに知ってもらい、県内就職情報として役立ててほしい」と話し、長崎新聞社取締役メディアビジネス局の森永玲局長は「県との連携で、食堂用トレーに企業情報を掲載した“新たな媒体”を実現。学生と企業との新しい接点が創出できた」とした。

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