瓊浦高ハンド部 区切りの日 OB含む福岡大と熱戦 中井主将「3年間いい経験」

試合終盤にシュートを狙う瓊浦高のフローター中井(左端)=長崎市、瓊浦高体育館

 瓊浦高ハンドボール部3年生の“区切り”の試合が27日、長崎市の瓊浦高体育館で行われた。OB4人を含む福岡大に24-23で競り勝ち、主将の中井博海は「大学生が手加減してくれたんだと思うけれど、区切りにいい試合ができて、自信を持って大学に進める」と笑顔を見せた。
 コロナ禍の今季、ハンドボールは高校、大学ともに、すべての全国大会が中止となった。3年生に昨年のインターハイ3位メンバーが多く残っていた瓊浦高。「日本一」という目標は失われたが、末岡政広監督の「次のステージのために、今、頑張れ」という言葉を胸に、本格始動した5月下旬以降、例年と同じような強化スケジュールで練習に取り組んできた。
 この日の福岡大は4年生主体メンバーで、5人が卒業後に日本リーグ入りを予定している大学トップレベルの強豪。体格、パワーなどで上回る相手に対して、瓊浦高は持ち味のディフェンスをはじめ、磨いてきたコンビプレーや攻守の切り替えの速さなどで対抗した。OBで今季の福岡大の主将を務めた末岡拓美は「こういう状況でも、しっかり成長した後輩たちを尊敬する。今後、どの分野でも活躍していける」とエールを送った。
 多くの保護者らも駆け付けて子どもたちの3年間の成長を見届けた。試合後はカレーライスの炊き出しもして、これまでの頑張りをねぎらった。
 瓊浦高は10月以降に実施予定の日本選手権九州予選に県代表として出場する可能性はあり、3年生は卒業まで練習に参加する予定だが、今季はここで一区切り。中井は「瓊浦の3年間、このコロナ禍も含めて、いい経験ができた」と次のステージでの飛躍を誓った。

瓊浦高と福岡大のメンバー

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