2014年・南関東 ソフトボール男子 大村工初の春夏連覇 重量挙げ上島(諫早農)は3冠 【連載】夏跡 県勢のインハイ20年・15

ソフトボール男子で3年ぶり2度目の優勝を果たした大村工。表彰式後、笑顔で記念写真に納まる=横浜市、保土ケ谷・神奈川新聞スタジアム

 約2カ月後に地元国体を控えた2014年南関東インターハイは、51種目(団体11、個人40)で8強以上に進出した。3位以上は19種目(団体3、個人16)で、金メダルは3個(団体2、個人1)。総じて健闘したと言える結果だったが、国体へ向けて「大きな弾みをつけた」とまでは言えない夏になった。
 特に上位進出が期待されていた団体競技の不振は不安を残した。国体は県選抜チームで挑む競技が多く、調整の難しさが影響していた。その中でソフトボール男子の大村工は3年ぶり2度目の日本一に。史上初の3連覇を達成した全国選抜大会と合わせて、初の春夏連覇を果たした。
 エース櫻田侑也を軸に全5試合の失点はわずか2。打線も大石司、潟手大地らを軸に、計26得点をたたき出した。決勝は新島学園(群馬)に8-0の五回コールド勝ち。固く結束したチームが普段通りの力を発揮した。登山も男子の長崎北陽台が優勝、女子の大村が3位入賞。例年同様、チームワークを生かしての成果だった。
 個人は重量挙げ、陸上、カヌー勢の活躍が目立った。8強以上に入った40種目中、この3競技で29種目を占めた。このほか、柔道勢は重量挙げの8個に次ぐ、3個のメダルを獲得。剣道の島原男女は団体と個人で計5種目入賞した。
 重量挙げ77キロ級ジャークで金メダルをつかんだ上島大樹(諫早農)は、父の春喜監督らが見守る中、自己タイの143キロを挙げた。上島はこの年、春の全国選抜大会、秋の国体と合わせて全国3冠に輝いた。

重量挙げ77キロ級ジャークで優勝した上島(諫早農)。自己タイの143キロを成功してガッツポーズ=山梨県山梨市民総合体育館

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