東京の基準地価に打撃 新型コロナで銀座など下落

土地を取引する時の目安となる基準地価が9月30日、発表されました。東京都内は外国人観光客が多く訪れていた銀座などで価格の下落が目立ちました。

東京都が発表したのはことし7月1日時点の基準地価で、都内全体では平均で0.6%プラスとなり、8年連続の上昇となりました。地価が最も高かったのは中央区銀座2丁目の「明治屋銀座ビル」でした。しかし地価の上昇率を見てみると、ことしは新型コロナウイルスの影響で商業地と住宅地共に大幅に下がりました。中でも商業地の下落が目立ち、下落率の1位と2位は中央区銀座、3位に新宿区歌舞伎町が入りました。東京都によりますと、訪日外国人が減少したことで店舗やホテルの需要が落ち込んだためだということです。

一方、上昇したのは新しい駅ができたエリアで、1位の港区虎ノ門1丁目近くでは6月に東京メトロの虎ノ門ヒルズ駅が、2位の港区高輪2丁目近くでは3月にJRの高輪ゲートウェイ駅が開業しています。また、住宅地の上昇率は新宿区や荒川区で2.6%、文京区と北区が2.2%で、利便性や割安感などから都心の北側を中心に上昇したとみられています。

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