新幹線長崎ルート 佐賀県知事「いつでも協議OK」 未着工区間整備巡り決議

報道陣の質問に答える山口知事=佐賀県議会棟

 九州新幹線長崎ルートの未着工区間の整備を巡る佐賀県議会の決議について、山口祥義佐賀県知事と報道陣の主なやりとりは次の通り。

 -決議について。
 国交省との積極的な協議と(長崎ルート開業で影響を受ける)JR長崎線沿線地域の振興に努めるように、と受け止めた。佐賀県と県民の今と将来をしっかり見据えて対応したい。
 -積極性が足りないという県議会の思いの表れでは。
 私たちは常に協議を申し入れており、(国交省)鉄道局の側に都合があるのだろうと思う。だから今回の10月中旬の協議も鉄道局から話が来た。私たちはいつでも協議はOKだ。
 -国交省は環境アセスへの同意について9月末ごろまで回答を待つとしていた。
 それは(既に)お答えしている。フル規格で佐賀駅を通過するルートのためのアセスとしか思えない。それに飛び乗ることはしないと決めており、考え方は変わらない。
 -知事は過去に長崎県で総務部長を務めていた。長崎県の事情を斟酌(しんしゃく)してアセスに同意してほしいという声も聞かれる。
 長崎県の気持ちは分かる。ただこれまで佐賀県と長崎県はお互いに合意を積み重ねて事を成してきたが、今回、長崎県は佐賀県と向き合い新しい提案をするのではなく国の方に頼むばかりで、それはいかがなものかと思う。
 -長崎県側に対し何か個人的な感情があり、同意しないわけではないのか。
 まったくそれはない。2年間の長崎生活で長崎県民の温かさを感じた。家族そろって長崎は大好きで、それは今後も変わらない。

 


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