19年連続勝利の燕・石川雅規 元同僚が語るベテラン左腕の“凄さ”と優れた人間性

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ヤクルト・石川雅規【写真:荒川祐史】

身長167センチ、努力と工夫でこぎつけた境地

■ヤクルト 5-3 DeNA(30日・横浜)

ヤクルトの40歳左腕、石川雅規投手が9月30日、敵地・横浜スタジアムで行われたDeNA戦に先発し、6回途中4安打無四死球2失点で勝利投手となった。今季10度目の先発で初勝利(5敗)を挙げ、2001年のルーキーイヤー以来19年連続勝利をマークした。

現役最多の通算172勝目で、200勝まであと28勝とした左腕について、ヤクルトOBで外野手としてゴールデングラブ賞7度を誇る飯田哲也氏は「小柄(167センチ、73キロ)だが、決して弱音を吐かない。努力でここまでこぎつけた姿に頭が下がる」と絶賛した。

今季は、6月26日の巨人戦で6回5安打1失点と快投し、4点リードで勝利投手の権利を手にして降板しながら、リリーフ陣が打ち込まれ逆転負けを喫し白星を逃すなど好投しても勝てないケースが続いた。この日は序盤3回までに5点の援護を受け、5回までわずか57球で無失点。6回2死一塁から、梶谷に左越え適時二塁打を浴び、続く神里にも中前適時打を許して降板したが、セ・リーグ随一の強打線を巧みにかわした。

小柄な体で1年たりとも棒に振ることなく、勝利を積み重ね、チームに貢献してきた。2桁勝利はプロ1年目からの5年連続をはじめ、過去18年で11度と安定感を誇る。現役生活終盤の3年間をチームメートとして過ごした飯田氏は「若手の頃から球速はそれほど出なかったが、変化球を磨き、投球フォーム1つを取っても、クイックで投げたり、逆にゆっくり足を上げたりと、後ろで守っていて様々な工夫が窺える投手だった。日々研究を怠らず、練習にも考えながら取り組んでいた」と振り返る。

投手陣のリーダーで、飯田氏は「若手の面倒見がいいし、石川を悪く言う人間を見たことがない。将来的に指導者になっていく人材だと思う」と評する。今年1月に40歳となり、完投は2015年4月25日に巨人を9安打完封したのが最後。200勝達成は微妙なところだが、飯田氏は「ぜひ、やらせてあげたい。というより、ヤクルト球団には達成するまで現役をやらせてあげてほしい。それに値する功労者だと思う」と熱望していた。(宮脇広久 / Hirohisa Miyawaki)