福岡空港から行く!熊本の秘境「黒川温泉」1泊2日ドライブ旅行

秘境に向かうドライブ旅行

日本には多くの温泉スポットがありますが、なかでも熊本県阿蘇山の北側にある黒川温泉は、九州の秘境にある温泉とも呼ばれる場所。緑豊かで四季の風景が美しく、多くの日本人温泉客が訪れる観光地のひとつです。

今回は九州の玄関口、福岡国際空港からレンタカーで黒川温泉へ向かいます。周辺の観光地を巡る1泊2日の旅へ、一緒に出かけましょう!

初日

9:30〜 福岡空港でレンタカーを借りる

福岡空港に到着したら、国内線ターミナルの1Fでレンタカーの手続きをします。空港ではトヨタレンタカー、日産レンタカー、ニッポンレンタカー、Timesレンタカーなど7社から手続きができます。詳細情報は福岡空港公式HPをご覧ください。

手続きを終え、カーナビを設定し、ETCカードをセットしたら出発! 通行料はかかりますが、早く到着する高速道路を使って行きましょう。福岡空港から黒川温泉がある熊本県南小国町までは、高速道路を走るとおよそ2時間で到着します。

11:30〜 鍋ヶ滝

黒川温泉へ行く途中、少し寄り道をしてみましょう。オススメは、お茶のCMのロケ地としても使用された美しい滝スポット「鍋ケ滝」です。

ここは滝の裏側に空間ができており、滝を裏からも眺められる、珍しい滝です。水が流れ落ちる壮大な景観を、滝の内側という独特の角度から楽しめますよ(入場料:税込300円)。

滝を楽しんだあとはお腹もペコペコに。滝から車でおよそ15分のレトロな喫茶店「茶菓房 林檎の樹」でランチにしましょう。

12:30〜 茶菓房 林檎の樹

茶菓房 林檎の樹は地元のリンゴ農家が経営している喫茶店です。地域の食材を使った軽食、スイーツやパンなどおいしい料理がたくさん。オススメは看板メニュー「あか牛のビーフ焼きカレー」(税込1,980円)です。

脂身の少ないあか牛の肉質はさっぱりとした食べ心地。グリルで焼いたチーズは糸を引くようにのび、とても濃厚な味わいです。これら異なる食材の巧みな組み合わせが、奥行きのある味を出していました。

リンゴ農家が経営しているだけに、手作りの「あっぷるパイ」(税込440円)も看板メニューです。果汁が多く糖度も高いリンゴ「ふじ」と日本独特の三温糖を使い、リンゴの果肉を煮詰めているそうです。

一口食べると、サクサクした皮としっとりなめらかな果肉、煮詰ることで生まれたフルーティーな香りと果汁が楽しめます。

お店のオリジナル商品として開発したスペシャルブレンドコーヒー「林檎の樹ブレンド」(税込528円)もオーダーしてみてください。3種類の異なるコーヒー豆を使用しており、独特の酸味がアップルパイにとてもよく合います。

お腹が満たされたら黒川温泉へ出発しましょう。車で約15分です。

14:00〜 黒川温泉散策

黒川温泉郷は、阿蘇郡南小国町にある30軒の温泉旅館からなっています。長さ4キロメートルほどのこじんまりとした温泉街です。

旅館経営者の皆さんは、「黒川温泉郷は1軒の巨大な旅館(黒川温泉一旅館)」として考えています。それぞれの旅館を巨大なひとつの旅館の「離れ部屋」、主要の温泉街を「中庭」、それぞれの温泉施設を結ぶ細い小道を「廊下」に見立てているのです。

そのため、温泉資源を全旅館が共有し、観光客がそれぞれの旅館の間をひとつの旅館内のように往来できます。

「入湯手形」での温泉巡りがお得!

黒川温泉を楽しむために「入湯手形」を購入しましょう。入湯手形があれば、28ヵ所の温泉施設の中から3ヵ所を選んで入浴できます。また、レストランやおみやげ店、旅館などの加盟店で入湯手形を提示すると、優待サービスも受けられますよ。

オススメのおみやげ

黒川温泉街を流れる「田の原川」の水質を守るため、黒川温泉観光旅館協同組合ではカワラヨモギ、ドクダミなど植物由来のユニークなシャンプー、リンス、ボディソープを開発しました。

肌と髪に潤いを与えるだけではなく、生分解性成分が高いので水源の汚染を抑えることができます。

【価格】
300ミリリットルボトル 各種:税込600円
1000ミリリットルボトル ボディソープ :税込1,650円
1000ミリリットルボトル シャンプー、リンス 税込1,650円

温泉に入る時に欠かせないことは、適切な水分補給。パッケージの可愛いミネラルウォーター「巡りん」(税込140円)と「むかしサイダー」(税込210円)を買って、のどを潤しましょう。

フォトジェニックなパッケージは旅の記念にもぴったり。おみやげにしても喜ばれるかもしれません。

16:00〜 いこい旅館に宿泊

取材日は、木造建築のいこい旅館に泊まりました。ここは黒川温泉で唯一「日本名湯秘湯百選」に選ばれた温泉旅館です。和室、和洋折衷などさまざまな客室やコンセプトの異なる湯屋、露天風呂があります。

飽きない13種類の風呂

いこい旅館の風呂は日帰り用と宿泊客専用に分かれています。全部のお風呂に入りたい方は1泊しましょう!

多くのお風呂の中でも「日本名湯秘湯百選」に選ばれた風呂が「滝の湯」です。滝のような造景は、林の中で入浴しているような心地よさがあります。

水深1.5メートルの「立ち湯」も試してみる価値あり。両手で2本の竹の棒につかまり、身体を伸ばして温泉の中に浮きます。森の中に作られたレジャー施設のような仕掛けで、一味違う温泉が楽しめます。

地域の食材を活かした料理を味わう

いこい旅館に宿泊すると、夕食に熊本でとれた食材を使った会席料理が味わえます。自家製の梅酒、馬肉の刺身、ヤマメの揚げ物、阿蘇あか牛ステーキ、りんどうポーク雲海鍋、阿蘇ブランド米「あきげしき」など豊富なメニューをいただきました。

どの食材も新鮮で、心のこもったおいしい料理です。

朝食もとても豪華。ご飯は白米とお粥の2つから選べます。前夜の会席料理で満腹だったので、朝は消化のよいサツマイモ粥を選びました。サツマイモも熊本県産。しっとりとして甘みが強く、すぐに食欲も回復!

川のせせらぎが癒しのBGMに

和洋折衷型の客室「ゆり」に泊まりました。室内からは緑豊かで美しい田の原川の風景が眺められます。さらさらと流れる川のせせらぎは最高のBGM、大自然がくれる子守歌のようにも聞こえました。「ゆり」は1泊1名 税込21,050円、4人まで宿泊できます。

2日目

10:00〜 もうひとつの秘境の温泉!わいた温泉郷

もっと温泉に入りたい! という方は、黒川温泉から車で約30分の「わいた温泉郷」もオススメ。ここは地熱資源が豊かな温泉地。湯気が漂うノスタルジックな風景は、わいた温泉郷の大きな特色です。

涌蓋山(わいたさん)のふもとにあるわいた温泉郷は、6つの温泉(岳の湯、はげの湯、鈴谷、麻生釣、地獄谷、守護陣)からなっています。

なかでも特にオススメは、次の2つの温泉旅館です。

美食と絶景と温泉が一度に楽しめる「豊礼の湯宿」

岳の湯温泉にある豊礼の湯宿では、日帰り入浴、宿泊、また「地獄蒸し」を提供しています。地獄蒸しとは、温泉の蒸気で食材を蒸して作る料理のこと。訪れたら必ず食べたい一品です。

地獄蒸しは20~30分ほどかかるので、到着したら先にカウンターで食材を買い、蒸篭にいれてから温泉に入りましょう。

温泉施設は大露天風呂と個人露天風呂に分かれています。個人露天風呂は3種類。どのお風呂からも涌蓋山の絶景が楽しめます。

大露天風呂:税込500円
個人露天風呂:税込1,000円、1,200円、1,500円/1時間

温泉から上がり食材を蒸篭から出すと、地獄蒸しの出来上がり。どの食材も柔らかく、とてもジューシーでした。硫黄の匂いも全くしません!

雲海、山稜が一望できる「湯宿 小国のオーベルジュ わいた館」

大自然の美しい風景が好きな人には、はげの湯温泉にある「湯宿 小国のオーベルジュ わいた館」がオススメです。2019年6月に改築が完了した「天空の湯」は、雲海や夕陽などの美しい景色が一望できます!

15:00〜 南小国町、小国町の美しい自然風景を探す

上記の観光地以外にも、阿蘇の南小国町、小国町にも訪ねたい観光地があります。たとえば、人気アニメ『進撃の巨人』実写版映画のロケ地である押戸石の丘や、阿蘇五岳、九重連山を望む瀬の本高原など。ぜひ訪れてみてください。

空港からはバスも運行

今回は福岡を出発して黒川温泉までの1泊2日ドライブ旅行の一例を紹介しました。しかし、運転をしないでも黒川温泉に行きたい時はどうすればよいでしょうか。

安心してください! 福岡空港の国際線ターミナルから「福岡~黒川温泉郷」高速バスでも行くことができます。1日4便、西日本鉄道、九州産交バス、日田バスが共同運行しています。詳細は福岡空港公式HPをご覧ください。

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