【MLB】秋山翔吾、PO5打席凡退で無念終戦 一問一答「力不足」「必要だと思わせる選手に」

レッズ・秋山翔吾【写真:AP】

レギュラーシーズンは打率.245、ポストシーズンでは5打数無安打でメジャー1年目を終えた

■ブレーブス 5-0 レッズ(WCシリーズ・日本時間2日・アトランタ)

レッズの秋山翔吾外野手は1日(日本時間2日)、敵地で行われたブレーブスとのワイルドカードシリーズ第2戦で「1番・左翼」で先発出場したが、4打数無安打と終わった。チームは0-5で2試合連続で完封負けし、ポストシーズン敗退が決まった。

初回先頭で左飛、3回先頭で右飛に打ち取られると、5回2死一塁は空振り三振に倒れた。8回2死では元日ハムのマーティンと対戦。内角のスライダーにバットを折られてニゴロだった。チームは第1戦で延長13回で0-1でサヨナラ負け。22イニング連続無得点はポストシーズンワースト記録となった。

レギュラーシーズンでは54試合出場し、打率.245、0本塁打、9打点、7盗塁。打率9月に打率.317と状態を上げたが、対左腕の打率.190。左投手が先発した試合ではスタメンを外れる試合が多かった。この日の会見では来季への課題も口にした。

――前日は延長戦で完封負け。今日の試合を振り返って。
「今日の試合は切り替えて入っていたと思う。1番で出ていたので何とか得点するチャンスを作りたかったですけどね」

――メジャー1年目のシーズンが終わった。
「やっぱり負けて終わるのは悔しい。大半のチームは負けて終わるんでしょうけど、まだまだ。投手は勝てるチャンスを残してくれていた。野手が点を取って勝てなかった試合ではなくて、投手が頑張っていて勝てなかった。野手として出ていた以上は力不足を感じるし、シーズンを通して納得できるものではなかった。プレーオフを経験して、さらに他地区の投手、打者を見れたのは大きかったと思う。監督が『負けて終わるからこそ、ポストシーズンで勝ち進む喜びがあるんだ』と言っていたのが僕の中で響いたところがあった。勝って喜び続けられるようなチーム、選手でありたいなと思いました」

――ポストシーズンは初めて。大舞台の緊張感や相手投手のレベルはどう感じたか。
「今回はずっと勝ちパターンのようにもっていかれた。それはいい投手としか当たらない。試合に勝たないと意味がないのは分かっているが、その中でお客さんがいることと、ホーム、ビジターの感じがあるんだなと思いますね。1年間ファンがいない中でやってきて、今回は家族や関係者がいたんですけど、ヒットを打つ、アウトを取るのに対して、生のリアクションがあった。来年は長いシーズンに戻ると期待していますし、ホームの心強さ、ビジターの劣勢感の中でプレーするというのも、もっと大きな励みになり、自分のプレーを戒める。しっかりやらないといけない気持ちを持たせてくれるのは、やっぱりファンの視線や歓声。その中で長いシーズンをやるのは別物に感じるのではないかと感じた。(ポストシーズンは)本当に少人数だったんですけど、拍手やため息を感じながら来年はやるんだなと、ここに来て感じました」

「右でも左でもラインナップに必要だと思わせる選手でないといけない」

――今日の投手の印象は。
「シーズン中も簡単に打たせてくれる投手はいない。今日の投手にフォーカスするのは難しいですね。もちろん初めて対戦する投手、チームなので、簡単に球の軌道が分からない。その中でも結果を出し続けなきゃいけないというのが、メジャーに来てやらなきゃいけないことだと思います。人の入れ替えは激しいし、新しい選手もたくさんいる。何が良かった悪かったではなく、良くても悪くても打たないといけなかった。僕の足りない部分だなとハッキリしたと思うんですよね。1、2打席目がダメで3打席目で何とか出来なかったとか。運だろうが、なんだろうが、一本出せなかった。もちろん防御率もいい投手だったので簡単にはと思ってましたけど、その上で何とかしないと、と思って入っていた」

――メジャー1年目を終えて来年に向けた課題は。
「やっぱり強い球に対してコンタクトする。速いボールで動くボールを。スイングスピードとか体重を増やして距離を飛ばすというよりも、キレとかスイングの軌道をつかめばヒットになるかなというところが見えたところもあれば、今日みたいにやられてしまうところもある。課題はいい成績を出していても毎年ある。短いシーズンではあったし、その中でも手応えのあったところ、なかったところははっきりしている。それを1つずつパワーアップできるようにオフを過ごしたいなと思います」

――シーズン前は1番をつかむと言っていた。左右に関わらずに1番で出る思いは強くなったか。
「右でも左でもラインナップに必要だと思わせる選手でないといけない。他球団でも打線をマイナーチェンジする球団があるが、変わらない選手は変わらないと思う。なるべく得点になる打席に立つ1番が、今までやってきたものとして力を発揮したいと思っているが、まずは出ていない試合をどれだけ少なくするかが課題。9番の方が全試合出る方が価値あると思っている。右の時だけ1番で出るというのは1番を守りきったかと言われると、そうでもない。1年間どんな状況でも試合に出る。必要だと思わせる選手にならないといけない。実戦が始まった時に左だけ打てていればというわけではないんですけど、左の印象は良くないと思う。簡単なことではないが、何とかしないといけないということです。意気込みではなく、結果で示さないといけない」(Full-Count編集部)

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