浸水被害で平塚市が検証報告 「水門閉門なら被害拡大」

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昨秋の台風19号で基準水位を上回りながらも閉門されなかった鹿見堂排水路の水門=平塚市四之宮(2019年11月撮影)

 昨年の台風19号で平塚市四之宮地区の浸水被害を巡り、同市は1日までに相模川からの逆流現象はなく、排水路の水があふれた内水氾濫が原因とした検証報告をまとめた。当時、相模川は水門を閉じる基準水位に達していたが、市は現場判断で閉門を見送っていた。検証報告書は閉門した場合は浸水被害が3倍以上に拡大した可能性があるとした。

 浸水被害は台風が上陸した昨年10月12日夕から翌13日未明にかけ発生。同地区にある下水処理場の処理水を相模川に流す鹿見堂(ししみどう)排水路があふれ、住宅など計54件が浸水。うち18件が床上浸水で最大1.2メートルつかり、近くの高齢者施設では入所者らが消防隊に救助された。

 市によると、12日午後5時ごろ相模川の水位は排水路水門を閉じる基準となる5.6メートルに到達。閉門しなければ相模川から排水路への逆流現象が起きる可能性が考えられたが、現場で監視していた市職員は内水氾濫の危険があることから開門を続けた。

 結果的に12ヘクタールの広範囲にわたって浸水被害が発生。市の対応を巡って被災住民から疑問の声が上がり、市は外部業者に浸水被害のメカニズム検証を委託した。