「毎日が祭りだった」魅せられた新庄フィーバー 人気俳優・飯島寛騎の野球愛

俳優の飯島寛騎さん【写真提供:(C)H.N.F】

デビュー作『仮面ライダーエグゼイド』主演抜擢以来、数々の話題ドラマや映画に出演、注目を集めている飯島寛騎さん。北海道出身、素顔は色々なスポーツを経験してきたスポーツ男子で、野球も大好き。そこで今回、子供の頃の札幌ドーム観戦秘話から、高校時代に「モテていた」野球部に嫉妬した話まで。野球の思い出をたっぷり語っていただきました。

札幌市出身の俳優・飯島寛騎さん【写真提供:オスカープロモーション】

『仮面ライダーエグゼイド』主演抜擢以来、数々の話題ドラマや映画に出演

――まずは飯島さんのスポーツ歴を教えてください!

小学校の時は水泳を習っていました。3年生くらいかな。子どもの頃って、水泳を習うのが流行ったりするじゃないですか? その流れで僕も!って(笑)。あとは放課後、みんなで草野球をしたり。僕は“肩がいいから”と、ピッチャーをしていました。それから中学ではバスケ部に入りましたね。というのも僕、すごく身長が低かったんですよ。だから、バスケをしたら、身長が伸びるんじゃないかなと思って。でも結局、今でこそ178センチですけど、バスケをやっている時期にはそんなに伸びなかったです。引退してから伸び始めるという、一番残念なパターンでした(笑)。

――高校時代もバスケットを?

いえ、膝を悪くして長時間走れなくなってしまったので。高校は陸上部で、短距離走を中心に活動していました。僕は昔、(体育館の)フロアで走るのは速いけど、外を走るのはあまり速くなかったんですよ。それが陸上部に入ってからは、外で走るのもめちゃくちゃ速くなりました。

――飯島さんが通われていた札幌白石高校は、吹奏楽部の女の子と野球部の男の子の恋と青春を描いた少女漫画『青空エール』のモデル校だとか。野球部にまつわる思い出はありますか?

野球部、強かったんですよ。いいところまで行って、全校応援に行ったりしていましたし。あとは野球部員が、すごくモテていた記憶が(笑)。部活では野球部が一番人気だったんじゃないかな? 実際、練習で走っている姿とかを見ると、本当にカッコよくて。強いし、カッコいいし、まあ、モテるよなって思っていました。しかも、現役では丸刈りなんですけど、引退したらみんなソフトモヒカンになって。それでまたモテるんですよ! 悔しかったなあ……って、ただの嫉妬ですけど(笑)。

2018年7月3日に札幌ドームで始球式を行った【写真提供:(C)H.N.F】

父に連れられて行った札幌ドームは「新庄選手効果とチームの強さでお祭り状態でした」

――野球は、小学生時代の草野球みたいに自分でやる他、試合を見に行くこともありましたか?

僕が野球をしていて大好きだったので、子供の頃は父親がよく、バイクで札幌ドームに連れて行ってくれました。当時は新庄(剛志)選手がいて、登場するときに天井からバーッと降りてきたりして(笑)。そうすると前が見えなくなるくらい、みんな盛り上がるんですよ。日本ハムがすごく強い時期だったし、当時、試合がある日は毎日がお祭り!みたいな感じでした。そういえば、優勝パレードも見に行ったなあ。

――新庄選手以外にも好きな選手はいましたか?

ダルビッシュ有投手(現カブス)が好きでした。(自分と同じ)ピッチャーだし、ルックスもカッコいいし。それに誕生日が一緒というのもあって、大好きでした。他には、小笠原(道大)選手(現日本ハムヘッドコーチ)のフォームがカッコよくて、憧れていましたね。

――観戦は、誰かのユニホームを着て応援していたんですか?

ユニホームは着ていなかったけど、ホームランボールが来たらちゃんと取れるように、グローブは持って行っていました。それと、細いメガホンをカンカン鳴らして応援するのが、好きでしたね。あとは応援歌をなんとなく周りに合わせて歌ったり、稲葉ジャンプ(チャンスシーンで稲葉篤紀さん(侍ジャパントップチーム監督)が登場すると、ファンがジャンプをして応援していた)をしてみたり。すごく楽しかった思い出があります。

――そんなファイターズ大好き少年だった飯島さんが、2018年7月3日に札幌ドームで始球式をしました。何か思い出はありますか?

実は始球式の前、駐車場でピッチング練習をしたんです。それが、なかなかいい球筋だったんですけど……。いざマウンドに立ったら、思いのほか遠かった(笑)。おまけに、プレイボールの合図がよくわからず「もう始まった? 投げなきゃ!」と焦ってしまって。ボールがだいぶ逸れて、とんでもない球を投げちゃったんです(笑)。もっとスマートに、カッコよく投げたかったなって、それだけは悔いが残っています。難しかったですね。

――選手を間近で見られて、感激したりは?

通路で杉谷(拳士)選手にお会いしました! 「『リアル野球BAN』の杉谷選手だ!』と思って(笑)、「これから始球式なんです」とご挨拶したら、「よろしくお願いします」って丁寧に返してくださって。すごくいい方だなと思いましたね。ここ最近、野球での活躍もすごいですけど、『貴ちゃんねるず』でもよく取り上げられているので。すごいなあと思いながら、YouTubeをよく見ています。

――ちなみに始球式で身に着けていたユニホームは、背番号11でした。あれは、大谷翔平選手を意識してのものですか?

それもですし、大好きだったダルビッシュ有投手もつけていた番号だから、というのもありますね。あとは僕が、個人的に“11番”がすごく好きというのもあって。バスケのユニホームも11番だったんですよ。大谷選手やダルビッシュ投手は、今でも活躍しているニュースを見ると、目で追ってしまいますね。地元のチームで活躍していた方が海外で頑張っている姿は、本当にすごいなと思うし、勇気と力をもらえる気がします。

飯島寛騎さんが野球観戦の楽しみ方を語る【写真提供:(C)H.N.F】

野球女子へのオススメコーデは、“ユニホームの裾を縛ったアレンジ”

――飯島さんが「これから野球を見てみたい!」という女の子たちに、「こういう風に見ると楽しいよ」と、野球の面白さを3つ教えるとしたら?

まず1つ目は、好きな選手を見つけてみよう!ということ。僕の同級生にもファイターズファンの野球女子がいて(笑)、好きな選手を見て楽しんでいる印象が強いんですよね。だから、好きな選手を見つけてそのプレーを見るというのも、一つの楽しみ方じゃないかな、と。

――飯島さんが、ファイターズの選手で“この人はカッコいいよ!”とオススメしたい選手はいますか?

僕が今の選手でカッコいいと思うのは、西川(遥輝)選手! カッコいいし、プレーも素晴らしいし。さっき言っていた野球女子も、じつは西川選手のファンです(笑)。

――なるほど。“野球の楽しみ方”2つめは?

2つ目は……。野球って、9回裏で、いきなり流れがドーン!と変わることもあるんですよね。だから、そういう野球のテンポ感というか、勝負の流れを見極めるっていうのも、楽しいと思います。

――では最後、3つ目は?

個人的にはビールを飲みながら見ると楽しい!って思います(笑)。でも実際、球場に行って、会場全体の雰囲気を感じながら試合を見るって、すごく楽しいと思いますよ。今はなかなか試合を見に行けていないけど、それこそ始球式の時、終わった後でビール片手に観戦させていただいて。あれは本当に楽しかったですね。

――野球女子だと、ユニホームを着ての観戦も楽しそうです。おしゃれな飯島さんから、野球女子向けのオススメユニコーデはありますか?

うーん。皆さん、どういうのを着ているんだろう……(と、しばらく考えて)。そうだ! 前に、さっき話した野球女子の友だちが、ピンクのユニホームの裾を縛って着ていて。その下にデニムとかミニスカートを履いていたんですけど、すごくかわいい着方だなと思いましたね。

――いいですね。ところで飯島さん、観戦デートって、どうでしょう? 全然ルールを知らない子でも、「ルールを教えて」って言われたらちゃんと教えてあげますか?

野球観戦デートはしたことがないので、ちょっと興味がありますね。楽しそう! ルールは……大ざっぱにですけど、教えられると思います(笑)。でも、球場での楽しみ方はなんとなくわかるので。僕はたぶん、飲みながらにはなってしまうと思いますけど、試合の流れを見つつ、球場全体が盛り上がってきたら、「一緒に盛り上がろうぜ!」って。

――デートに限らず、東京ドームや神宮球場、メットライフドームやZOZOマリンスタジアムとか……。近場の球場に観戦に行ってみたいですか?

はい。まだ近場では行ったことがないので、興味があります。周りの役者友だちにも野球好きの人がいて、「楽しいよ!」って言っていたし。

――ちなみに、行くとしたら、何人で観戦したいですか?

2~3人かな。野球について色々話しながら観戦するほうが、僕は好きなので。

――なるほど。ちなみに、いろんなスポーツを経験してきた飯島さんだからこそ思う、野球の魅力とは?

そうですね……。野球って一見、あまり体力を使わなさそうって思いませんか? ところが実際にやってみると、その技術はすごく繊細。打つ事ひとつとっても、狙って打ったはずの方向と、全然違う方向に行ってしまったり。守備だって、ゴロをつかむだけでも難しい。当てれば投げればいいっていうものじゃないんです。もちろん、どのスポーツでも技術は必要ですけど、やっぱり野球は、繊細な技術がないとできないスポーツだというのは、強く感じます。

――今後、役者を続けていく中で、野球選手をはじめ、スポーツ選手の役は演じてみたいですか?

はい。スポーツ作品は今までしたことがないので。選手の抱える想いや深さを表現できたらな、と思います。バスケや陸上みたいに、これまで経験したスポーツでもいいし、経験したことのないスポーツでもいい。すごく興味がありますね。

――最後に、これから野球を楽しみたい女子たち、今まさに野球を楽しんでいる野球女子たちに、メッセージをお願いします!

今回取材をしていただいて、僕も改めて野球の魅力に気づけましたね。みんな応援しているチームはバラバラですけど、それぞれのチームのよさ、試合の面白さがあるので。皆さん、ぜひ球場でお会いしましょう! そして、僕の楽しみ方はビール片手に……ですけど(笑)、人によって、楽しみ方は違うと思うんです。だから、自分の楽しみ方を見つけてみてください。そして逆に、僕にそれを教えてほしい。SNSを通してでもいいから、「こういう観戦スタイル、楽しいですよ!」って(笑)。そうやって、みんなで野球を楽しんでいきたいですね。


=飯島寛騎的「野球観戦の楽しみ方」3か条=
1.好きな選手を見つけるべし
2.試合の流れを見極めるべし
3.ビール片手(笑)に、会場の雰囲気を楽しむべし

◇プロフィール
飯島寛騎(いいじま・ひろき) 1996年8月16日生まれ。北海道出身。B型。178センチ。2015年、第28回『ジュノン・スーパーボーイ・コンテスト』でグランプリを受賞。2016年『仮面ライダーエグゼイド』(テレビ朝日系)の主役に抜擢、数々の話題ドラマや映画に出演し注目を集める。『男劇団 青山表参道X』のメンバーとしても活躍。ラジオ『オールナイトニッポンi~おしゃべや~』(ニッポン放送webラジオ)出演中。10月~ドラマ「歴史迷宮からの脱出」レギュラー出演(テレビ東京)。その他、映画『ビューティフルドリーマー』、ダブル主演映画『ツナガレラジオ~僕らの雨降Days~』、映画『未来へのカタチ』など公開待機作が5本控える。(構成・中塚真希子 / Makiko Nakatsuka)

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