10月3日(土)東京六大学野球秋季リーグ戦 立大1回戦 @明治神宮野球場
プロ注目の投手対決となった今試合。予想とは異なり、両チームに本塁打が飛び出す乱打戦となった。攻撃では正木智也(政3・慶應)、下山悠介(商2・慶應)の二者連続本塁打など、好調の打線が2ケタ安打で11得点を奪った。投げては、慶大エースの木澤尚文(商4・慶應)が粘りの投球で7回を6失点と苦しみながらも勝利に導く。11-6と難敵・立大を相手に勝利を収め、開幕3連勝を飾った。
慶大 0 2 2 1 3 0 0 1 2 11 立大 0 1 1 0 2 0 2 0 0 6
慶大バッテリー:○木澤、生井-福井
立大バッテリー:●中﨑、池田陽、栗尾、宮海、比屋根、中川-竹葉
慶大本塁打:正木1号2ラン(5回)、下山1号ソロ(5回)、瀬戸西1号2ラン(9回)
立大本塁打:宮﨑1号2ラン(7回)
◆慶大出場選手
1 [4] 宮尾将(商2・慶應) 2 [8] 渡部遼人(環3・桐光学園) 3 [3] 廣瀬隆太(商1・慶應) 4 [9] 正木智也(政3・慶應) 5 [5] 下山悠介(商2・慶應) 6 [7] 橋本典之(環3・出雲) H 古川智也(環2・広島新庄) 7 水久保佳幸(総4・慶應) 7 [2] 福井章吾(環3・大阪桐蔭) 8 [6] 瀬戸西純(政4・慶應) 9 [1] 木澤尚文(商4・慶應) H 萩尾匡也(環2・文徳) 1 生井惇己(総2・慶應)
試合が動いたのは2回表だった。先頭の4番・正木が今季初安打となる中安打を放つと、1死後、6番・福井章吾(環2・大阪桐蔭)が低めの変化球をうまく捉え、中堅手の頭上を越える適時二塁打を放ち先制点を奪う。さらに、8番・瀬戸西純(政4・慶應)の適時内野安打で1点を加え、点差を2点とした。
続く3回表にも、注目のスーパールーキー・廣瀬隆太(商1・慶應)のフェンス直撃となる適時三塁打、正木の左適時打で2点を加え、試合を優位に進める。5回表には、先頭の廣瀬が左安打で出塁すると、続く正木が初球の甘い球を完璧に捉え左翼席に飛び込む本塁打を放った。秋から正木の次を打つ5番を任された下山も続き、内角の難しい球にうまく反応しリーグ戦初となる本塁打で追加点を挙げた。5回表を終え8-2とし、試合を決めたかと思われた。
しかし、相手は難敵・立大。プロ注目の慶大エース・木澤を相手に粘りを見せる。5回裏、2死二、三塁と好機の場面を作ると2番・冨永魁(コ4・桐蔭学園)が木澤の変化球にうまく合わせ2点適時打を放ち食い下がる。7回裏には、代打の宮崎仁斗(コ2・大坂桐蔭)が左越本塁打を放ち8-6と2点差に詰め寄る。
シーソーゲームに終止符を打つ貴重な追加点を挙げたのは慶大だった。8回表、宮尾将(商2・慶應)が死球で出塁し、続く打者の犠打で2死二塁の好機を作ると、ここで打席に入るのは3番・廣瀬。ツーボルツーストライクからの5球目を打ち返すもショートゴロとなったが、遊撃手の一塁送球が逸れたすきに、2塁走者の宮尾が一気に3塁を回りホームに生還。大事な1点を挙げる。9回表にも、主将・瀬戸西が立大のエース・中川颯(コ4・桐光学園)の低めの変化球をうまくすくい上げる2点本塁打を放ち、点差を5点とし試合を決めた。最終回は、8回から登板した生井惇己(総2・慶應)が危なげない投球で相手打線を三者凡退に抑え見事勝利を飾った。
試合中盤にかけ、流れが定まらない緊迫した展開となった今試合。本調子ではない状態ながらもマウンドを守り抜くというエースの姿勢を見せた木澤の投球は、チームメイトを熱く鼓舞した。エースの力投に応えるかのような正木、下山、瀬戸西の3本塁打に加え、抜け目ない走塁で大量得点を挙げた慶大打線は今後のリーグ戦においても頼りになるに違いない。まずは明日の立大2回戦で勝利を収め、良い流れを保ったまま再来週以降の試合を迎えてもらいたい。
(記事:堀内大生、写真:小林由和)
◆打撃成績
1 [4] 宮尾 中飛 中飛 二ゴロ 二ゴロ 死球 中安 2 [8] 渡部遼 中飛 左安 左飛 中安 三犠打 3 [3] 廣瀬 空三振 左3① 中安 遊ゴロ 遊ゴロ 4 [9] 正木 中安 左安① 左本② 遊ゴロ 四球 5 [5] 下山 遊飛 中飛 右本① 四球 投ゴロ 6 [2] 福井 中2① 遊ゴロ 左飛 二ゴロ 右安 7 [7] 橋本典 左飛 四球 一ゴロ H 古川 四球 7 水久保 捕ゴロ 8 [6] 瀬戸西 二安① 一犠打 二飛 空三振 右本② 9 [1] 木澤 三ゴロ 左安① 三ゴロ H 萩尾 空三振 1 生井 見三振
◆投手成績
◆選手コメント
瀬戸西純(政4・慶應)
最終回の守りに入る前の攻撃で一本打てて投手を楽にすることができたと思います。引き続き、勝負所での一本を打てるように良い準備をしたいと思います。
正木智也(政3・慶應)
東大戦では思うような結果を出せませんでしたが、今日の試合では打席の中で、欲を出さずに、来たボール、甘いボールに対してしっかり自分のスイングを入れるということを心がけてやりました。今日打てたからといって明日打てるわけではないので、いい準備をして明日の試合に臨みたいと思います。
下山悠介(商2・慶應)
正木さんがホームランを打った後だったので、なんとか塁に出ようという気持ちで打席に入りました。良い形になってよかったです。
◆東京六大学野球秋季リーグ戦順位表(10月3日時点)
◯木澤 7 30 108 10 5 1 6 6 生井 2 7 26 1 2 0 0 0