マーリンズ・セルベリが現役引退 パイレーツなどで活躍

マーリンズのフランシスコ・セルベリは日本時間10月4日、自身のインスタグラムで今季限りでの現役引退を発表した。ヤンキースでメジャーデビューし、2015年からパイレーツで正捕手として活躍したセルベリだったが、キャリア終盤は脳震盪に悩まされる期間が長くなり、出場機会が激減。マーリンズでプレーした今季は16試合の出場にとどまっていた。

ベネズエラ出身のセルベリは、2003年3月にインターナショナルFAとしてヤンキースと契約。2008年にメジャーデビューを果たし、2014年まで毎年メジャーでプレーしたが、ホルヘ・ポサダ、ラッセル・マーティン、ブライアン・マッキャンという正捕手の壁を越えることはできず、200打席以上の出場機会を得たのは1度だけ(2010年に317打席)だけだった。

しかし、攻守両面でその実力は高く評価されており、2014年オフに救援左腕ジャスティン・ウィルソンとのトレードでパイレーツに加入すると、移籍1年目の2015年に早くも正捕手の座を確保。この年は130試合に出場して打率.295、7本塁打、43打点、出塁率.370、OPS.771の好成績を残し、結果的にこの年がキャリアハイのシーズンとなった。

2015年の活躍を評価され、2016年5月にはパイレーツと3年3100万ドルの契約延長を結んだが、脳震盪の影響もあって2016年は101試合、2017年は81試合と徐々に出場機会が減少。2018年は104試合で12本塁打、57打点、OPS.809と盛り返したが、2019年は34試合にしか出場できず、8月に解雇され、ブレーブスへ移籍して控え捕手として14試合に出場した。

1年契約でマーリンズに加入した今季は、正捕手ホルヘ・アルファロの故障者リスト入りによって正捕手として開幕を迎えたが、脳震盪の再発で8月に故障者リスト入り。脳震盪を理由に故障者リスト入りするのは通算7度目となった。その後は戦列復帰できず、9月に60日間の故障者リストへ移されているため、マーリンズがポストシーズンを勝ち進んだ場合も復帰できないことが確定している。

セルベリは「長い間プレーしてきて初めて健康が最も大切だということに気が付いた」とコメント。攻守両面で確かな実力を持ちながらも脳震盪に悩まされ続けてきた男が、メジャー13年間のキャリアに静かに幕を閉じた。

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