2015年・近畿 メダルラッシュ24個 バレー女子 九州文化が雪辱のV 【連載】夏跡 県勢のインハイ20年・16

8年ぶりの優勝を決めて喜びを爆発させる九州文化学園の選手たち=大阪市、舞洲アリーナ

 地元国体の主役を担った年代が卒業して迎えた初めての夏。全体的な競技力低下も懸念されたが、選手たちはその不安を一掃した。獲得したメダルは24個(金4、銀10、銅10)。2003年長崎インターハイの30個に次ぐ好成績を残した。
 バレーボール女子の九州文化学園は前年度、16年間続けてきた全国主要大会での4強入りを逃した。その悔しさを力に変えて、8年ぶり5度目の優勝を飾った。リベロ濱元さやか、WS中島未来らを軸に、真骨頂のコンビバレーを披露した。
 カヌー勢の活躍も目立った。10種目で8位以内に入り、メダル数は銀、銅合わせて7。学校対抗も男子の西陵が3位、女子の長崎鶴洋が6位に入った。学校間の垣根を越えて続けてきた強化が好成績につながった。
 ソフトボール男子の佐世保西は、前年の大村工に続いて日本一に駆け上がった。山本梨生、真﨑海斗、小山玲央の投手3本柱、捕手調和政らを中心に、3年ぶり3度目の栄冠を手にした。
 剣道、アーチェリー、登山勢も安定して全国上位の力を示した。剣道の島原は女子個人で竹中美帆が優勝、男子団体が準優勝、男子個人の松﨑賢士郎が3位入賞。アーチェリー男子団体の大村工は10年連続入賞となる銀メダルに輝いた。
 古豪の復活や新しい力の台頭もあった。相撲団体の諫早農は14年ぶりのメダルとなる3位入賞。サッカー女子の鎮西学院と卓球男子団体の瓊浦は初の4強、ホッケー男子の川棚も初の8強入りを果たした。自転車男子の鹿町工はスクラッチで片野陸が県勢初Vを飾るなど、学校対抗で8位と健闘した。

10種目で入賞、7個のメダルを獲得したカヌー勢=京都府京丹後市久美浜湾カヌー競技場

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