公園墓地の花立て245個盗難、なぜ…? 被害総額770万円

 藤沢市営大庭台墓園(神奈川県藤沢市大庭)で墓に花を供えるための真ちゅう製などの花立て245個が盗まれていたことが6日までに分かった。市が昨年末、所有者から出された被害届をまとめ県警藤沢北署に提出した。一つ4万円ほどの高価な製品もあり、市によると被害総額は約770万円に上るという。

 市が最初に盗難を把握したのは昨年11月で、花立てのない墓地748カ所で調査を進めた結果、大量の盗難が判明した。市の担当者は「花立てばかりを大量に盗んでいることから、単なるいたずらとは思えない。近隣自治体では聞いたことがなく、動機は分からない」と話している。

 墓園は公園と同じ位置付けで自由に出入りできる。市は注意を呼び掛ける張り紙を園内140カ所に掲示。3カ所ある出入り口に防犯カメラを設置し、パトロールを強化するなど再発防止に当たっている。市が対策を講じて以降、花立ての盗難は確認されていないという。

© 株式会社神奈川新聞社