長崎県特支高等部陸上大会 仲間たちと笑顔のリレー 今季「最初で最後」の生徒も

【男女混合400メートルリレー1組】笑顔でバトンパスする選手たち=県立総合運動公園補助競技場

 陸上の長崎県特別支援学校高等部大会は3日、諫早市の県立総合運動公園補助競技場で行われ、8校約120人の生徒たちが保護者や教諭、仲間らの前で、それぞれの練習の成果を披露した。

 知的障害教育校の陸上部を中心とした生徒たちの発表、交流の場として2005年から開催。今年は県立ろう学校もオープン参加して、男女計13種目で競った。新型コロナウイルス対策として、エントリーはリレーを除いて1人1種目に制限。トラック種目はタイムレースで実施した。
 障害者スポーツ界も新型コロナウイルスの影響は大きく、今年は5月に予定されていた県障害者スポーツ大会、今月下旬に開催予定だった全国障害者スポーツ大会のほか、各種大会が相次いで中止となっている。
 運営担当校の虹の原特支勤務で、日本知的障がい者陸連強化スタッフの松尾貴之教諭は「今季、最初で最後の大会だった生徒もいる中、それぞれが今の力を出し切れたと思う。みんなで集まれて、笑顔を見せてくれて良かった。この中から、来年の全国障スポ大会で活躍する選手が出てきてほしい」と目を細めた。
 男子、男女混合の各400メートルリレー、男子1600メートルリレーのリレー3種目は、各優勝チームに大きなトロフィーが贈られる。佐世保特支は全3種目を制して、トロフィーを独占。陸上部主将の早川凌(3年)は「高等部最後にいい走りができてうれしかった。来年も後輩たちにトロフィーを取ってほしい」と晴れやかな笑顔で大会を締めた。

【男子1600メートルリレー】第1走者から第2走者へリレーする選手たち。レースは佐世保特支がスタートからトップを守り切った=県立総合運動公園補助競技場

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