夜の雲仙地獄巡るツアー「湯にも地獄の物語」 10日スタート

効果的な演出を探った「湯にも地獄の物語」のモニターツアー=9月12日、雲仙市の雲仙地獄

 長崎県雲仙市の雲仙温泉観光協会は、雲仙地獄にまつわる、ちょっと怖くて摩訶(まか)不思議な昔話を聞きながら夜の地獄を巡るツアー「湯にも地獄の物語」を、10日にスタートする。春の実施に向け、昨年末に準備を本格化したが、新型コロナウイルス流行で開始を遅らせていた。

 ツアーは午後6時から約1時間かけて、提灯(ちょうちん)を片手に地獄を巡る。暗がりの中、蒸気が上がり硫黄が香る道中の4カ所で、和服姿の語り部や三味線奏者が現れ、「お糸地獄」「清七地獄」の名称の由来となった物語、男女の悲恋、妖怪話を臨場感たっぷりに紹介する。
 9月までに計3回、同観光協会会員や地元住民が参加してモニターツアーを開き、コース設定や効果的な演出を検討。プロデュースした長崎市の編集ライター坂井恵子さん(51)は「雲仙地獄という非日常の中で、怖さあり、笑いありの世界を楽しんで」とPRしている。
 期間は10~12月と来年3月の第2、第4土曜。料金2千円。要予約。問い合わせは同観光協会(電0957.73.3434)。
 また、同観光協会は春期、夏期の開催を中止した夜景ツアー「雲仙仁田峠プレミアムナイト」の秋期(10月24日~11月2日)も開催する。

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