NTT Com、マルチクラウド・ハイブリッドクラウド環境におけるオペレーション品質の向上を実現する「X Managed Platform」の実証実験を開始

マルチクラウド・ハイブリッドクラウドの導入が進み、企業のシステム環境は今まで以上に複雑化している。特に監視・運用においては、システム単位で監視・運用ツールが乱立した結果、システム横断のオペレーションが困難となりトラブル発生時の対応が長時間化するなどの課題に直面している企業が散見している。NTTコミュニケーションズ株式会社(以下、NTT Com)は、株式会社フィックスポイントと共同開発を進めるマルチクラウド・ハイブリッドクラウド環境におけるオペレーション品質の向上を実現する次世代運用基盤「X Managed Platform」の実証実験を、2020年11月~12月まで実施する。同プラットフォームは、オンプレミスのレガシーなシステムからクラウド上の最新システムまで、幅広いITリソースを統合的に監視・運用するものである。クラウド上に構築されているため拡張性に優れ、従来はシステム単位にサイロ化されていたオペレーションを一元的に行えるため、継続的な品質改善と同時に、オペレーションを柔軟に効率化、自動化することができる。また、マルチクラウドやハイブリッドクラウドなど個々のリソースが複雑に絡み合うシステムにおいてネットワークも含めて全体の構成を把握し、一元的に対応することができる。そのため、不具合時の影響範囲や発生原因の特定を迅速に実施できるため、トラブル対応の長時間化を防ぐ。加えて、運用状況を総合的に把握できるため、必要に応じてICT基盤を増強する等の継続的な改善が可能だ。さらに、同プラットフォームは環境の拡大や縮小が容易なパブリッククラウド上に構築されている。そのため、顧客のビジネス展開に応じ迅速かつ柔軟に拡張可能だ。そのほか、故障発生時の通知や原因の一次切り分けなど頻度の高いオペレーション作業を自動化することができる。そのため、手作業に比べ人為的なオペレーションミスを抑制することが可能となる。他方、同実証実験では、同プラットフォームを用いてマルチクラウド・ハイブリッドクラウド環境に構築された商用システムと通信機器をNTT Comのオペレーターが運用することで、同プラットフォームの実用性と対応時間の評価を行う。実験項目は、複数システムの統合監視、トラブル発生時の自動通知、トラブル原因の自動切り分け、トラブル対応時間の評価などを行う。

同実験のイメージ今後NTT Comは、同実験の結果を踏まえて2021年1月より同ソリューションを提供開始予定としている。

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