正代関、名横綱の墓前で優勝報告 宇土市

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不知火諾右衛門の墓前で手を合わせる新大関の正代(右)=9日午後1時10分ごろ、宇土市栗崎町

 大相撲秋場所で熊本県出身力士として初優勝を果たし、大関に昇進した正代関(28)=時津風部屋=が9日、出身地の宇土市に残る、江戸時代の名横綱と称される不知火諾右衛門[だくえもん]の墓に初めて参った。

 同市栗崎町出身の諾右衛門(1801-54年)は、土俵入り「不知火型」の創始者として知られ、郷里の小高い丘に墓が残る。この日は、定期的に墓を清掃する地元住民らでつくる「宇土不知火諾右衛門保存会」のメンバーなど約20人が新大関を出迎えた。

 静かに墓前で手を合わせた正代関は「横綱と墓の存在は知ってはいたが初めて訪れた。優勝と大関昇進を報告した」。その後、地元住民との記念写真に応じ、諾右衛門の子孫、中岡里美さん(80)の「横綱になって不知火型を受け継いで」との激励に、「まずは大関で勝ち越したい」と謙虚に答えていた。

 その後は母校の宇土鶴城中も訪問し、前田一孝校長(58)や相撲部時代に指導を受けた下田功治教諭(41)らに報告。卒業アルバムをめくりながら、「中学時代に戻りたい」と当時を懐かしんでいた。

 同中同窓会が製作した優勝記念看板前では生徒会役員との記念写真に納まった。「努力と栄光は郷土の誇りです」との看板の文を考えた生徒会長の福山翔大さん(3年)は「正代先輩は鶴城中の誇り。僕たちもそれぞれの分野で頑張りたい」と意気込んでいた。(西國祥太)