五島の世界遺産を8Kで 市とキヤノン、動画を制作

PR動画の一場面。江上集落の江上天主堂(五島市・キヤノン提供)

 長崎県五島市はキヤノン(東京)とタイアップし、世界遺産「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」を構成する「久賀島の集落」「奈留島の江上集落」を紹介する超高精細な8K動画を共同制作した。
 構成資産の魅力を5分ずつの映像にまとめたPR動画2本と、両島の見どころを3分にまとめた観光PR動画1本。8Kカメラとレンズで昨年夏~秋に撮影した。信仰を支えてきた江上天主堂や旧五輪教会堂、青く澄んだ海、木々の深い緑、満天の星空、島の人々の日常などを収める。制作費は五島市が385万円を負担、同社は機材提供のほか制作費も負担した。同社が動画制作で自治体とタイアップするのは宮崎県、横浜市に続き3例目。
 9日、県庁で会見した野口市太郎市長は「島の風景の豊かな色合いや光が再現され、歴史や継承してきた信仰の在り方が表現されている。市内外の観光施設などで積極的に公開したい」、同社の増子律夫常務執行役員(長崎キヤノン会長)は「今の美しさを未来に伝承できる」と述べた。動画は今後、長崎港や長崎空港のターミナルビル、日本橋長崎館などで放映。同市ホームページでも公開する。

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