横浜市、障害者の成人集い中止に 代替案を検討

横浜アリーナ

 横浜市は9日、2021年1月の「障害者の成人を祝うつどい」を中止すると発表した。新型コロナウイルス感染拡大に伴い、参加者の健康リスクへの懸念が大きいため、としている。1983年から毎年開催しており、中止は初めて。

 つどいは例年、市と市心身障害児者を守る会連盟が主催。横浜アリーナ(同市港北区)で開催される成人の日の式典に参加しにくい新成人やその保護者を対象に、「障害者スポーツ文化センター横浜ラポール」(同)で実施している。今年は約600人が参加した。

 市健康福祉局によると、コロナに感染した場合、重症化リスクの高い障害者が多く参加することなどを踏まえ中止の判断に至った。

 ただ、今回参加できなかった人たちを22年の「つどい」に招待するなど、感染状況を見極めながら代替案を検討するとしており、同局の担当者は「『やってほしい』『怖くて参加できない』など、さまざまな意見をいただく中で苦渋の判断をした」と話している。

 21年1月の横浜アリーナの式典を巡っては、市教育委員会がいったんはオンライン開催を打ち出したが、その後、方針転換。アリーナとパシフィコ横浜ノース(同市西区)で分散開催することが決まっている。

© 株式会社神奈川新聞社